2012/06/30

議会改革などの話

28日の午後、「地方議会の研究」をテーマに京丹後市に来られていた学習院大学法学部 野中教授と法学部政治学科FTコース(大学入学後5年間で修士号取得)の学生15人から指名を受けて講師を務めました。


まず、京丹後市の議会改革の概略について40分ほど話させていただき、その後1時間30分ほどの質疑がありました。


学生たちは事前に過去の議事録などにも目を通して勉強してきていましたが、午前中に傍聴した京丹後市議会の本会議にも関連した質問も多く、本会議と委員会の議員間の自由討議の違いや、住民参加、1問1答の質問のあり方、反問権、議員提出の政策条例の考え方など多角的でした。


議会の視察や研修会では、改革に興味のない議員が居眠りしたり、質疑は一部の方であることも多いのですが、今回は久しぶりに気持ちのよい研修会でした。


また、29日は、京丹後市の新人議員さんから、議会について教えてほしいということで話があり、議会改革が必要となった経緯など、事前に用意されていた質問に対して1時間30分ほど答えさせていただき、夜も、議会について話す場がありました。

2012/06/28

海水力発電



小水力発電が実用的で研究する必要があると思っていたら、海水力発電の話もあるんですね。実用化できることを期待します。


2012/06/26

サント・トマスの虜囚たち

アマゾンのマーケットプレイスで注文していた本がゆうパックで届きました。シリア・ルーカス著「サント・トマスの虜囚たち」ですが、日本版は「私は日本軍に抑留されていた」であり、あまりにもセンスが無いタイトルです。

この本は、小松真一著「虜人日記」と山本七平著「ある異常体験者の偏見」に書かれていた、日本人捕虜収容所と米英人捕虜収容所の内部秩序の違いを確かめたくなったので読みました。

当時、日本人(兵)はほとんどが読み書き計算ができますが、米英人(兵)は公衆道徳や教養は高いが読み書き計算があやふやな者も多く、個人で比較した場合圧倒的に日本人(兵)の方が能力が高かったことが小松・山本氏の著書に書かれています。


しかし、ほとんど見ず知らずの者が集団となって収容所に収容された後の内部秩序は大きく違います。米英人(兵)の場合、すぐに自治組織がつくられ、様々な分野の委員会が立ち上げられ全員が統制を持って任務を分担していき秩序が保たれます(映画「大脱走」でも組織化されていました)が、日本人(兵)の場合は大きく違います。収容されるまでの階級はほとんど意味をなさず、無秩序状態に陥り、次第に暴力支配による秩序が形成されます。

逆らうものはリンチに遭うなど、暴力による支配に恐怖にかられ発狂する者さえ出ます(シベリアの収容所も同様であったことが山本氏の著書に書かれています。)。しかし、収容所を管理するアメリカ兵が暴力を排除(支配層の移送)すると無秩序状態に戻ってしまいます。

山本氏は収容所は民族秩序発生学を研究する実験場のようだと書いていましたが、この本を読むと、民主主義を勝ち取った国民性と、権威で押さえつけられていた国民性の違いが歴然と出ていて考えさせられます。

これを書いていて、「昔の日本軍の悪しき根性主義から一番きちんと脱却していた役所が、なんと自衛隊だった」を思い出しました。こちらも読んでください。

丹後地域産業活性化推進会議総会

峰山庁舎で、平成24年度丹後地域産業活性化推進会議総会が開催させ、委員として出席しました。

23年度の事業報告、収支決算報告、24年度の事業計画、収支予算役員人事は滞りなく承認され、総会は終了。

総会後に、(株)よしもとクリエイティブ・エージェンシー専務取締役 竹中功氏を講師に招いて研修会がありました。

竹中氏は、よしもとのお笑いをプロデュースしてきた視点からのよしもと流のまちおこし、加美町や北見市での事例などを取り上げながら、笑いを交えてのトーク。

まちおこしは自分たちで持っているものを掘り起こして、人づくり、ものづくりをしなければならない。外部の力を借りれるのはわずかな部分であることと、まちおこしには持続的な金づくりの仕掛けが必要なこと。・・・まちおこしの主体となるのは市民です。


研修会終了後、懇親会にも出席しました。

ルポ認知症ケア最前線

きのうの宇治への往復の電車の中でも、本を読みました。

4冊目は、佐藤幹夫著「ルポ認知症ケア最前線」でした。

最前線の取り組み事例が「共生型介護」、「地域連携」、「在宅での看取り」、「ケアする人をケア」でまとめられています。

著者は、認知症の問題は人のつながりの問題でもあるとして、そこから100歳以上の行方不明者の問題などにも触れています。

また、認知症による経済問題も介護のつながりをつくり直すための損失として、認知症高齢者が押し売りや詐欺などの経済被害にあった金額が年間2兆円(一人平均171万)にも及ぶことや、 介護のために離職する人が年間15万人にも及ぶことと、それらのケア家族の早期退職による不利益、不動産売却、家族の消費減、生命保険の解約などの機会損失は、7,55兆円(一人平均497万)で、合計すると10兆円が毎年消えていると東京都の調査をもとに全国規模で推計しています。



これらの損失を健全な経済活動に回す工夫が必要です。

2012/06/25

認知症と長寿社会―笑顔のままで

きのうの宇治への往復の電車の中でも、本を読みました。

3冊目は、信濃毎日新聞取材班による「認知症と長寿社会―笑顔のままで」でした。好評だった2010年1月から6月までの新聞連載のルポルタージュをまとめた本です。
新書は、新聞協会賞など数々の賞を受賞しています。認知症の方に寄り添い、介護と生活の現場を綿密な取材と調査によってまとめられています。

高齢化が進むなかで、認知症は増加します。そして、認知症にもいろいろなタイプがあるようです。

アルツハイマーの義父を身近に介護しているので、日々認知症が進んでいるのを見ている立場から読みましたが、認知症が実感を伴って理解されていないなかでの本人も家族も戸惑う姿がリアルに描かれ、同居する家族と無理解な親族のいさかいや、最後には何も分からなくなる認知症の姿と、家族では支えきれない姿に、これからの心構えをさせてもらいました。

商店街はなぜ滅びるのか

きのうの宇治への往復の電車の中でも、本を読みました。

2冊目は、新雅史著「商店街はなぜ滅びるのか」でした。
私が子どもの頃にあった活気は商店街にはありません。そしてシャッター通りとなった商店街の周辺の市街地も人通りが少なく、高齢化が進んでいます。

著者は、明治以降の都市化と人口増加と、近代家族への形態変化や、都市に人が流れていくなかで極めて零細な小売業者があふれ社会問題化したこと、百貨店の登場など、時代背景に触れながら、商店街が古くからあるようで、実は意外に新しく、生活環境とともに社会が変化していくなかで利便性も要求され市街地のなかに形成されたとしています。

著者の商店街への思いは両義的であり、商店街が形成されてからの既得権益の確立のため保守化や、戦後の主婦連との対立、古い体質によるスーパーなどの進出拒否など、商店の多くが家族経営であったため社会変化にあわせた変革ができなかったことを滅びの理由としていますが、商店街が、社会変化のなかでの政治問題の場でもあり、ものの売り買いだけの場ではないこと。地域社会のなかでの生活基盤であることも描き、再生のためには高齢化を含む社会変化のなかで生活基盤を守るための規制も必要であることを訴えています。

本書は商店街をこれまでになく広い視点から取り上げており、商店街に関わる人には読んでいただきたいと思います。

国家は破綻する(電車のなかで読んだ本)

きのうの宇治への往復の電車の中でも、本を読みました。

1冊目は「国家は破綻する」です。しかし、原題は「This time is different(今回は違う)」で、本文に国家は企業のような破産・廃業はないが、金融と経済がデフォルトを起こすと書かれていることからも、日本版のタイトルは問題ありです。
さて、この本は、過去800年間におきた66カ国の国家的な債務危機・金融危機のデータを分析したもので、めったにないと思っていた危機が実は頻繁に起こっていることと、危機には顕著な類似性があり、過去からずっと「今回は違う」と言いながら同じ過ちが繰り返されていることを証明しています。

日本国内では、「日本は対外債務は少なくほとんど国内債務だから安全だ」という意見もありますが、歴史上は、GDP100%を超える多額の債務を抱えた国は、デフォルト時に高インフレによる債務の帳消し(インフレも含めた増税)で立ち直っています。過去に学ぶなら経済成長による債務償還は不可能です。

また、対外債務の場合は債務不履行となっても、国民の負担は少ないですが、対外債務による破たんに比べ、国内債務による破たんは平均して5倍以上のインフレ率と長期の高インフレ・リセッションに見舞われており、日本の国債の発行が安全だという意見は、日本国民には通用せず、日本以外の国は被害を受けなくて安全ということにしかなりません。

国民の金融資産が多いからといって、国民が個人で国債を保有(4%)しているのではなく、国債を買い支えたのは公的資金であり、国債の保有残高は、日銀が80兆円、公的年金が100兆円、旧郵政(郵貯、簡保)が220兆円となっており、2009年10月に起きた0.3%の金利急上昇の時も民間金融機関が損切りで売り、ゆうちょ銀行が買い支えています。(国債の金利が1%上昇するだけで大手銀行は6.4兆円の損失発生となります。)

金に頼る財政、債務の信頼だけを頼りに借り換えだけが続くような経済は長続きしません。

最後に著者の言葉で締めくくります。「技術は進歩し、流行は移り変わる。だが人間が自分で自分を欺く能力は、少しも変わらないようだ。政府も投資家も自らを騙し、何度となく幸福感に酔いしれては、だいたいは悲惨な結末を迎えている。・・・心強いことに、歴史は警告を発してくれる。」

2012/06/24

特定非営利活動法人自治創出プラットフォーム京都もやいなおしの会

午後は、宇治市で開催された「特定非営利活動法人自治創出プラットフォーム京都もやいなおしの会総会」に参加しました。

総会終了後に、講演会と懇親会があり、どちらにも参加しました。

講演会の講師は、早稲田大学政治経済学研究科公共経営専攻の塚本壽雄教授で、「事業仕分けを考える」という演題でした。

業仕分けについては、自治体の仕分けは正当性があるが、国の仕分けには問題があことを指摘されました。しかし、公開の場での国の仕分けにおいて、これまでの事業評価では廃止できなかった予算が、いろいろあったが曲がりなりにも廃止されるものもあり、手ごたえとインパクトを与えたことは評価されていました。

しかし、仕分けの資料となる事業評価のシートについては、現在のものでは仕分け人の問題意識に応えることはできないので、論理的系統的議論ができる資料としての工夫が必要であるとして、事業説明シート試案に基づいた改善事項の説明がありました。

事業を廃止した場合の問題点などが項目化されており、仕分け人との議論が成り立つ資料となるものでした。


おくおおの川堤防の草刈り作業

きょうは朝8時から奥大野村づくり委員会の草刈り作業に参加しました。9時前には息子を残して早仕舞させていただき、宇治市に向かいました。



2012/06/23

「地域活性化の明日を拓く!」

きょうはNPO法人北近畿みらいの記念講演会に参加しました。演題は「地域活性化の明日を拓く!」で、講師は溝畑宏氏。

溝畑宏氏といえば、自治省からの出向した大分県でワールドカップを誘致し、大分トリニータの躍進に手腕を発揮し、2008年にはJリーグカップ優勝に導きますが、翌年財政的に破綻し、その責任を取って社長を辞任して観光庁長官になっています。

ネットで調べても毀誉褒貶の激しい人ですが、どういった話をされるか興味もありました。

上司の批判をするぐらいなら、自分の思いを実現するためにも上司に取り入る方策を考え、尻を出し、○毛を燃やしたことや離婚したことなども話されていたので、「はたで見ても気味が悪くなるほど平松知事にゴマをすった」といわれているのは本当だろうと思いました。

夢の実現のためには、綺麗事ばかりですまない現実があるとは思いますが、自分の夢実現のためには後を焦土にしてしまうのも厭わないのでは・・・夕張市の中田市長が背伸びをして実力以上の投資をして、一時だけ観光政策が全国の脚光を浴びたのと一緒で、残された後の悲惨さを思うとその点では評価できないと思います。

ですが、実現する苦労をされているだけに、その体験談には聞くべき部分がありました。しかし、体験談があまりに長いので、きょうは、溝畑氏の体験談で終わるのかと思ったら、かなり後半になってから前観光庁長官としての観光による地域活性化の話もありました。

2012/06/21

フェイスブックをはじめて5日・・・

フェイスブックをはじめて5日経ちました。

きょうまでにフェイスブックの友達は109人できましたが、旧知の方へ友達リクエストを出していたら、途中で短期間にリクエストが多すぎるとの理由で昨日から制限がかかってしまいました。まだまだ旧知の方もいるのですが、これからはゆっくりしていこうと思います。

フェイスブックは使いやすいだけでなく相手がわかっていて匿名がなく信頼性が高いことと、直接、友達の豊富な情報が入ってくるので、目的意識の高い人にはうってつけのツールだと思います。

ただ、旧知の方を友達検索をしてみると、利用していない方も多く、今一つ幅が狭いようにも思います。そういった意味では、まだこれからですが、この5日間、やり取りを楽しみながら情報交換をしていました。

そういったわけで、本は2冊しか読めていません。山崎亮さんの「まちの幸福論」と、山本七平さんの「ある異常体験者の偏見」です。
 「まちの幸福論」は、コミュニティデザインというソフトの力と外からかかわる人の力の必要性と、主体的な住民参加が欠かせないことがよくわかります。多くの人に読んでもらいたい本です。

「ある異常体験者の偏見」は、日本陸軍の根底にあった、負けるべきして負けた日本人の思考様式を分析しています。的確な指摘があり、思考様式を変えていかねばならないのですが、残念なことに、30年以上たった今でも書かれていることが少しも色褪せずに通用します。日本は思考停止しているのでしょうか。

2012/06/19

52回目の誕生日

時間がたっぷりある、またそれだけに無駄にはできない貴重な誕生日を迎えました。

人によってはいろいろな見方もされますが、妻の理解と協力のおかげで今日があります。

町議会の時は私も仕事をしながら十分に議員活動ができましたが、私が市議会議員となってからは、看護師として仕事をしながら実質的に家計を支えてくれました。それで、私の議員報酬は研修費や交際費で大半が消えても何とかやってこれました。

京丹後市のように政務調査費がないなかで、研修に飛び回ることはなかなかできません。妻の深い理解に感謝しています。

当分の間は、妻に頼りながらとなりますが、これからのためにしっかりと勉強していきたいと思います。

2012/06/17

フェイスブックをはじめました

はじめたいと思いながら、なかなか一歩が踏み出せていなかったフェイスブックを始めました。

まだ、アカウントを取得して、プロフィールの一部を書き込んだだけで、フェイスブックについてほとんど知らない状況ですが、3人の方から友達リクエストがきています。ありがたいことです。フェイスブックであらたな人のつながりが広がることを期待しています。

今夜は久々にマーラーの交響曲を大音量で聴きながらフェイスブックの勉強をします。

2012/06/16

ツバメの巣

我が家の倉庫(住居の下)には今年もツバメが巣をしています。日本野鳥の会によるとツバメは減少しているそうですが、そういえばツバメをあまり見かけないような気もします。巣には6羽の雛がいるようです。


ツバメには古くからの多くのことわざ・伝承があります。

「つばめが低く飛ぶと雨が降る。」、「つばめが上空を飛ぶと風が吹く。」といった天候に関するものから、「つばめが家に巣を作ると良いことがある。」、「つばめが巣をかけなくなると災難がある。」、「衰える家にツバメは巣をつくらない」、「ツバメが巣をかけないようになると貧乏になる」などがあります。

選挙後、私の暮らし向きを心配してくださる方があります。今のところはツバメも巣をしているので、衰える家ではないように思っているのですが・・・・・

農地・水保全管理事業

きょうは、朝8時から奥大野農地・水・環境保全委員会の農地・水保全管理事業(ため池と沈砂池周辺の草刈り)に参加しました。

小雨の時おり降るなか、休憩を取りながらの作業でしたが、斜面の草刈りは手間がかかります。
 沈砂池はもうほとんど草刈り作業を終えましたが、最後の一人が対岸で草刈り作業をしています。

引き続きため池に移動して草刈り作業。

草刈り機を半日使うと、疲れます。昼食後、本を読もうとしたのですが、睡魔が襲ってきました。

2012/06/14

本末転倒では?

6月議会で審査されている補正予算の「健康長寿のまちづくり全国大会開催経費 106万円増額」の大半は、著名な方を講師として招くための費用だという話を聴きました。

多くのお年寄りが楽しみにしている敬老会祝い金をカットして、著名な講師に来てもらうためには増額?相も変わらず花火を上げるような目立つことしか考えていないのかな?

先日、総務省自治財政局長の椎川さんが来丹され、「地域力創造は絆の再生と緑の分権改革から」という演題の講演をされましたが、その講演の中で、講演を聴いても勉強にはならない、2,3日たったら全部忘れてしまっていると話され、講演を聴くことよりも緑の分権改革のための人のつながり・絆の再生による「人間力」を話されていました。


1時間程度の講師に100万円近くのお金をかけるよりも、敬老会を工夫する方が地域の人のつながり・絆の再生による「人間力」に資するのでは?

お金をかけるところが本末転倒しているのではないか?

そして、人のつながり・絆といったことに幸福度があるのでは?

京丹後市のいっている幸福度とはいったい何?

2012/06/13

10年表彰

市議会議長会からの10年表彰を岡田議長からいただきました。私の他にも、川村博茂議員と大下倉禎介元議員、松田成溪元議員が10年表彰されました。

市議会議員として2期7年8カ月(市長選出馬のため2期目の途中で議員を辞職)と 、大宮町議員として2期5年(2期目に合併、なお、制度として町会議員の2年が市議会の1年としてカウントされる)を合わせて10年表彰されました。

記念品として議員バッジも頂きました。

38歳で大宮町議会議員に当選させていただいてから、多くのことを学ばせていただくとともに、積極的に発言もさせていただき、議会改革を推進して47歳で市議会議長も経験させていただきました。


また、きょうは、市議会の1期目に同じ会派であった谷口元議員の葬儀に参列しました。市商工会の副会長なども歴任されましたが、平成22年にくも膜下出血で倒れられ、その後闘病生活をされていました。心からご冥福をお祈りします。

2012/06/12

西尾勝先生巡回10時間集中セミナーへの参加

自治体学会から案内が送られてきました。

自治体学会プロジェクト「時代につなぐ自治の情熱」第1弾
西尾勝先生巡回10時間集中セミナー
「自治・分権再考 ~自治を志す君たちへ~」in大和さくらい 開催ご案内

このセミナーは7月14日から16日の3日間、奈良県の桜井市で開催されます。

西尾勝さんは地方分権改革を語る上で中心人物であり、西尾さんの講演は、第27回地方制度調査会に提案された西尾私案のことなど日本自治学会のシンポジウムなどで何回か聴いています。

経済が低迷するなかで、自治は厳しい状況にあります。

これからの自治を考えるための勉強に参加を申し込みました。

2012/06/11

ハーバード白熱日本史教室

書店でハーバードと日本史というつながりに興味を持ったので、読んでみました。著者の北川智子さんは、プリンストン大学で中世の日本史を専攻して博士号を取得し、29歳でハーバード大学の教壇に立っています。
ここでの「日本史教室」は、日本史の通史を教えているのではありません。北川さんが先行した中世の日本史をさらに限定しています。さらに、秋学期と春学期が独立した単位であり、カリキュラムは学期で独立しています。そして、毎週の講義に次の講義の前提となる課題と宿題が出されます。

中世の100年間に見る「KYOTO」、女性の視点から打ち出した「LADY SAMURAI」、の二つの講義の内容が書かれています。これらは日本と日本の歴史を知らない学生に興味を持ってもらうには、いい題材だと思いました。

日本史を広く・浅くでなく、1点を深く探究することは魅力的な大学の講義あり方だと思います。なおざりに日本史をたどったとしても、それでは役にも立たないと思います。

また、ハーバードの学生を惹きつける工夫、アメリカでの一般的な日本史の理解程度や、ブリティッシュ・コロンビア大学とプリンストン大学、ハーバード大学のの持つ雰囲気、ハーバードにおける教員評価など、日本の大学教育との質的な差を思いながら興味を持って読みました。

日本では学生が講義の優劣を評価するシステムはなく、教師(教授、講師)を評価することもありませんが、読んでいて必要だと思いました。


農地・水・環境保全委員会

第1回奥大野農地・水・環境保全委員会がありました。

昨年度で終了するといわれていた共同活動支援事業(ソフト事業)も、昨年度までの75%補助に縮小されてしまいましたが、第2期(24年度から28年度の5年間)継続となりました。奥大野地区は引き続き取り組みます。

また、昨年度からの向上活動支援事業(ハード事業)と併せて、減少と高齢化が進む農業者だけでは管理が難しくなっている農業関連施設(用水路、農道、ため池など)の施設の維持・保全・管理について、今年度の事業計画を話し合いました。

奥大野地区の今年度の共同活動支援事業の事業費は1,646,490円、向上活動支援事業の事業費は2,086,260円です。

地域が共同して取り組まなければ、農地も農業用施設も維持・保全・管理が難しくなっています。農地が耕作放棄にならないようにしなければなりませんが、相対的に個々の農家の経営体力が弱まっており、農家のみでは農業用施設などに手が回らないなかで、この共同活動支援事業と向上活動支援事業は将来に向けて農業を守っていくために必要な事業です。

2012/06/10

虜人日記

小松真一著「虜人日記」は、5月19日書いた山本七平著「日本はなぜ敗れるのか ―敗因21カ条」の執筆のもととなっている本であり、台東製糖の技術者であった小松氏が、ガソリンが枯渇するなかでサトウキビから代替燃料ブタノールを精製するために、陸軍の技術者としてフィリピンに派遣された時から、終戦後捕虜となり、日本に帰国するまでが書かれています。

小松氏は、陸軍の技術者(文官)として、フィリピンで武器も弾薬も食料もないなかで、九死に一生を得て何とか生き延びますが、極限状態でのむごさや、追い詰められた人間の無残な状況も冷静に書かれています。

しかし、この極限状態に追い込んだのは、日本はなぜ敗れるのか ―敗因21カ条にも書かれているように、組織のあり方や思想、精神性などの問題があります。

極限状態が続けば、精神的な強さ、個人としての人間的修養のあるなしなど人間本来の性格が出ます。部下の傷病兵に自決を強いて、逃げ回るような部隊の兵は、命令に従って負傷でもしたら大変と、敵が来れば一発も撃たずに逃げてしまいますが、傷病兵をよくいたわり、最後まで世話を見るような部隊は、敵とよく戦い、強い部隊と称賛されています。ここでの部隊の組織力は、トップの人格力であり、人格のないものがトップにいたら、組織は本来の機能を失います。

弱者を切り捨てるようでは、信頼も規律も保たれません。

また、終戦後の捕虜収容所での、アメリカ兵と日本兵の比較検証から、思想的な日本人の弱さ、計算や文字を書くことなどの教育程度は日本人が高いが、公衆道徳や教養が低いことも敗因としています。

失敗を繰り返さないために太平洋戦争から学ぶことが必要です。「虜人日記」は戦争の記録としての読み物ではなく、日本人の弱点や、日本社会の課題を深く考えさせられます。

地域力創造は絆の再生と緑の分権改革から

9日、総務省前地域力創造審議官の椎川さんを講師に招いての地域づくり講演会があり、参加しました。

講演内容は2部からなっており、「地域力創造と地域おこしのヒント~地域に飛び出そう」は、主に公務員を対象とするものでしたが、公務員の常識を社会の非常識として、問題意識を持って勉強することと、具体的にすべきこととして、組織・地域の風土改革、人材育成(あの地域はすごいと思った時にはすでに30年遅れている。すぐに取り組む)、横のネットワークの強化、公務員の立ち位置(ミッション)の再確認、役所の管理運営だけでなく、地域経営を目指す、イノベーションを起こす、でした。

自分から情報を出さなければ人はつながってこないことや、地域に飛び出すことなど、公務員としてのご自身の体験を踏まえて話をされました。

もう一つ「緑の分権改革」は、やねだん(柳谷自治公民館の通称。 柳谷(やなぎだに)は、鹿児島県鹿屋市串良町上小原にある集落)の補助金に頼らない村づくりや、TOSS(教育技術法則化運動)の活動など、事例を通じて、地域の絆を再生することや、地域の人間力を強化することで地域にあるものを活かす地域力創造の必要性と、緑の分権改革こそがそのカギとなることを話されました。

経済・社会システムの分権化においては、地域経済が大きな課題であり、再生可能エネルギーが3年間は買い取り制度が有効であることなど、チャンスもありますが、地域に「ある」ものだけで、経済社会システムの変革を実践することができるのか、そして、地方からライフスタイルの変革が、地方の元気をともないながら進めることが可能なのか・・・・・緑の分権改革の名のもとに、地方の自主性と責任で変革を進めることが求められており、緑の分権改革のなかにある厳しさも理解しました。

2012/06/09

まだまだ・・・・・

8日は、これからのことについて複数の方と懇談しました。

これまで進めてきた議会改革のノウハウや実績などを活かして活動することや、地域活性化に取り組むための組織づくり、また、そのための勉強・資金づくりなど・・・・・

やらなければならないと考えていることも多くあり、整理もしなければならないのですが、時間が過ぎてゆくのも早く・・・・・

2012/06/07

京都市内での懇談他

きょうは電車で京都へ行き、京都市内である方と懇談。
電車では、新書を2冊読みました。

理解をいただいている方から、今後を心配してアドバイスをいただいたり、
いろいろと情報をいただけるのはありがたいことです。
明日も、京都でお会いしなければならない方があるので、きょうは息子のマンションに泊まりです。

2012/06/06

奇跡を起こした村の話

この本に取り上げられている黒川村も、湯布院町と同じく、合併してなくなっています。しかし、黒川村の故伊藤村長は有名な方で、強力なリーダーシップをとりながら村職員を育て、地域住民にやる気を起こさせています。
伊藤村長は、データと数字が考えの基本であり、精神主義では人は動かないということを知っています。箱モノではなく、人間に投資をして、民間に派遣するなどいろいろなことを学ばせ、献身的な職員を育て、地域づくりに成功していきます。

また、伊藤村長は、半年から1年にに一度、東京ディズニーランドに行き、あちこち見て回ります。そして、行くたびに何かが変わっていること、少し変えるだけでまた来てみようとリピーターになっていくやり方を、観光に力を入れる以上、勉強しなければならないと言い、少しずつでも観光地として絶えず変化を生みだすことに心血を注いでいます。

大切なのは人づくりです。この本を読めば、8年もトップにいれば人材は育てられること、それがトップの責任であることがわかります。

選挙の時に人材が払底しているという話がありましたが、それは、人を使うことができていないということだと思います。他にも、ある女性の方から「市長が頭が良すぎるから職員がついてこれない。ついてこれない職員が悪いと聴いています。」などといったことを聴かされましたが、組織のトップとして人がついてこない理由が頭が良いというのは・・・・・あり得ない話です。

由布院に吹く風

最近、何をしているのかとよく聞かれますが、それなりに忙しく過ごしていて、時間ができれば本を読んでいます。最近読んだ本について書きます。

由布院のまちづくりの中心人物の一人である「亀の井別荘」の中谷健太郎さんが書かれた「湯布院に吹く風」を読みました。
由布院については、これまでにも2011年5月15日の電車の中で読んだ本、6月23日の一人でも多くの人が、よその町を見ることが大切だ。そしてまちづくりに頑張っている『まじめな魂』に出会う...、7月28日の委員会研修〜由布院観光における行政の役割、8月2日の由布院に学ぶこと、8月17日の由布院と京丹後の観光(視察報告書)にも書いています。そちらもクリックしてご覧ください。

さて、この「湯布院に吹く風」は、平成の合併の風が湯布院町に吹くなかで書かれています。

中谷さんは、由布院の独自のまちづくりを40年にわたって進めてきた自負から、先頭に立って平成の合併に反対します。そして、合併賛成の町長の解職リコールの署名集めに成功し、町長を辞職に追い込みます。

合併賛成派と反対派がぶつかった町長選挙では、賛成派1人に対して、反対派が2人出馬したのですが、選挙結果は、反対派2人の得票を合わせても解職リコールの署名を大きく下回り惨敗をします。

中谷さんが支持した候補は2位にはなりますが、得票が当選者の4割にとどまっています。

中谷さんは、解職リコールが成立した町長が復活当選することで、町中の人間関係が無茶苦茶になった。町の中で「言葉」が通じなくなったととも書いていますが、同時に、合併への湯布院町の行政の問題も書かれています。

ここで行政の課題として挙げられているのは、行政が現場に立って現場で話すということができていないこと。行政は「用事があったら来なさい」ではなく、「働き」の現場に入っていくこと、携帯電話も車もあり、移動や通信が楽になっているのに、職員はますます閉じこもってゆくのはおかしいこと。町に出て、会って話すことの大切さがわかっていれば、行政は合併を考えていないのではないかということ・・・・・・・行政の職員は住民の暮らしの現場に出て行って、職員自体が触媒になれば、変化が起きて動き出す。それしかないのに、それができていないこと。

この中谷さんの考えには、私も共感できます。市民の現場が動かなければどうにもならなくなるのが現実です。

この本には、合併の現実を批判しながら、次世代の由布院のまちづくりへの思いも書かれています。
溝口さん、中谷さんからいただいた名刺からも思いが伝わってきます。溝口さんは住所を『九州由布院盆地』、中谷さんは住所を『大分県由布院盆地』とされています。大分県由布市湯布院町ではないのです。

まちづくりの思い

昨日の講演会終了後の懇親会では、多くの人と懇談することができました。

そのなかで、大同さんはどういうまちをつくりたいのか考えを聴かせてくれという方がおられたので、私の考えを話しました。

その方は、市長がまちづくりの主役と考えていたようですが、私は、住民主体のまちづくりをしなければならないと考えています。まちづくりの主役は京丹後市内の地域で暮らす市民であり、その市民を、だれかがやってくれると思って自らは行動しないようなまちづくりのお客さんの立場にしてはいけないと考えています。

私が選挙の時に掲げた「対話型行政」は、市民のみなさんに至れり尽くせりの行政サービスはもうできないことを前提に話しており、市民に「求められること(負担)」「できること」についても考え・行動してもらわなければならないなかで、行政と市民が一緒にまちづくりを進めるための対話です。

職員給与のカットの提案は、人件費総額を抑えなければならなくなるなかで、職員定数の削減によるよりも、給与のカットで一人当たりの給与水準を下げる代わりに職員数を確保したまちづくりを進めることが、「対話型行政」には必要だと考えたからでもあります。官民格差と併せてワークシェアリング的発想ができれば、多くの地域が高齢化していくことが予測されるなかで、まず、まちづくりに若い人材の帰れる場所が少しえも多く確保することができます。

これからのまちづくりは、人口の減少と高齢化が進む地域をしっかり支えるためにも人と人のつながりが機能することが必要であり、そのためには人の思いを聴いて、地域の中をコーディネートする人材が必要だと思います。行政も公助としての役割を果たして、市民ひとりひとりの持つ「やりたいこと」「できること」「求められること」が地域でバランス良く組み合わされて実行されてこそ、まちづくりができていくと思っています。

まちづくりはそれぞれの地域の実情に応じて工夫すべきものであり、地域の努力があって進むものだと思います。高度経済成長下ならば、まちづくりを上から示したとしてもお任せの中で進んだのでしょうが、低成長下の市民と行政の協働の時代にあっては、上から示されるものではないと思います。

戦国武将に学ぶリーダーの条件

5日、歴史家・作家の加来耕三氏の講演会「戦国武将に学ぶリーダーの条件」に参加しました。

日本人は歴史認識がないから、同じことを繰り返してしまいます。歴史の結果だけを見るのではなく立ち止まって考えなければ歴史を活用することはできません。

歴史は時の支配者に都合よく解釈されて書かれ、真実の姿は背後に隠れていきます。

今日の講演とは関係ないですが、明治政府は自分たちの正当性を持たせるために、江戸時代を否定し、歴史の連続性を断ち切ろうとしました。また、戦後も戦前の否定がなされましたが、歴史の見直しは進んでいます。

一方の立場で書かれている同時代の歴史書は、背後に意図があることを考えながら、斜に構えて読む必要があり、そこから新たに見えてくるものがあります。

日本人だけが「一発逆転」という魔法の呪文を信じていますが、それは歴史小説としてはありえても、現実の歴史にはあり得ません。

加来氏は、織田信長の桶狭間の戦いを例にして、戦略がしっかりしていたから桶狭間の戦術が取れたこと、「信長公記」では、信長はうつけ者で家臣にも領民にも嫌われていたように書かれていますが、桶狭間の戦いの史実から判断すると、家臣・領民から厚く信頼されていたと考えなければ、成り立たないことを指摘されました。

真実が見えなければ、過去は未来の参考にはなりませんが、過去は現在、そして未来へとつながっています。

歴史を活用することで、不要な失敗を避け、未来を予測することは必要なことです。

私の尊敬する一人である山田方谷も「天下に求めてたらざれば、古人に求めよ」と河井継之助に教えています。

2012/06/03

28回目の結婚記念日

きょうは28回目の結婚記念日でした。

きょうは日曜日ですが、特別に義父をデイサービスに預けて、久しぶりに妻と二人で神戸に出向き、食事や買い物をして半日を過ごしました。

昼食は妻のリクエストで神戸の中華街「南京町」に行き、神戸三田アウトレットなどで買い物をしました。

欲しいものがあったら買ったらいいといってあったのですが、妻が選んだのは私の靴と枕・・・・・自分のものは気に入ったものがないといって買っていません。彼女の気が済むのならそれでいいのですが・・・・・

夕食は自宅で食べ、夕食後もリラックスして久しぶりに借りてきたDVDで三谷幸喜脚本・監督の「ステキな金縛り」を観て大笑いしました。無茶苦茶な設定の喜劇でしたが、単純に笑えました。たまには映画を観るのもいいですね。




2012/06/02

畑仕事4

追肥をしたり、草取りをしたりと(有機無農薬でつくっています)・・・・・以下、畑の作物の近況です。

 ズッキーニです。小さな実がなっています。1週間もすれば食べられそうです。

 じゃがいもです。連休に種イモを植えたのですが、何とか大きくなっています。

 トマトです。茎は太くなり、実もなりはじめています。後ろに見える玉ねぎは、肝心な時の肥料不足で大きくなっていません。

トウモロコシです。苗を植えた時 の写真が5月6日の畑仕事に張り付けてありますが、比べるとずいぶん大きくなっています。

ブロッコリーです。植えるのが遅かったので、まだこれからです・・・・・