2013/09/29

京丹後市市民の平均寿命

京丹後市には、100歳以上の高齢者が62人(4月1日現在)いる。人口10万人あたりの割合は全国平均の約3倍・・・でも、平均寿命で見ると京丹後市は長寿のまちとは言えないようだ。

今年の7月31日発表された厚生労働省の「平成22年市区町村別生命表の概況」に市区町村別平均寿命が載っていた。


京丹後市の男性の平均寿命は79.7歳で、女性は87.1歳。
男性平均寿命トップのまちは82.2歳で、全国平均は79.6歳。
女性平均寿命トップのまちは89.0歳で、全国平均は86.4歳。
全国平均よりも長寿ではあるが上位100位には全く入っていない。

気になったので、平成17年平均寿命も調べてみた。
京丹後市の男性の平均寿命は78.9歳で、女性は85.8歳。
男性平均寿命トップのまちは81.7歳で、全国平均は78.8歳。
女性平均寿命トップのまちは89.3歳で、全国平均は85.8歳。
京丹後市の平均寿命は、ほとんど全国平均と同じだ。

そして、合併前の平成12年の平均寿命を見ても、旧6町が全国平均とほとんど変わらない。

ここでの平均寿命は、人口集団(市町村内)の死亡状況から死亡率や平均余命などの指標をもとに推計されており、その視点から見ると、京丹後市には100歳以上の長寿の方もおられるのだが、平均寿命に達するまでに亡くなられる方も多くおられるのではないかということも想定されるように思われます。

全国平均の3倍も100歳以上の方がおられるのに、平均寿命がそこまで長くないのはなぜなのか?京丹後市は状況を把握して対策を打っているのだろうか?今度聴いてみなければいけない。

彼岸花

彼岸花・・・そのまま食べれば中枢神経が麻痺して死に至ることもある強い毒を持っているが、昭和20年代までは球根を半透明になるまで茹でて、二昼夜ほど流水に晒して毒を抜き、餅にして食べていた。

多くは飢饉などの時の救荒食物だったが、毒があるため年貢がかからない作物だったので、山間では日常の食べ物になっていて、阿波藩、土佐藩などでは栽培が奨励されていたと、宮本常一さんの本には書かれていました。

しかし、貴重な食べ物でもあった彼岸花は、実は日本に自生していた植物ではなく、中国から帰化したもので、日本に生えているすべての彼岸花が遺伝的に同一のものということらしい。

中国から伝わった一株の球根から株分けされて全国に広がっていったなんて・・・はるか昔から貴重な栄養源だったんだという意外な事実と同時に、彼岸花のイメージが変わりました。

みなさんは御存知でしたか?


2013/09/20

バイオマス本当の話

「バイオマス本当の話ー持続可能な社会に向けて」を読了しました。
著者の泊みゆきさんは京丹後市出身の方でした。

著者は、エネルギー利用は、バイオマスの資源活用のなかで最も価値の低い利用方法で、それが世界的にバイオマス利用に関わる原則であり、エネルギーへのバイオマス利用ありきのバイオマス・日本総合戦略で投じられた1374億円のほとんどが無駄になったのは原則に従っていないからだと指摘しています。

✔バイオマスはカーボンニュートラル(炭素中立)で温暖化の原因にならない
✔バイオ燃料は環境によい
✔バイオマスはたくさん使うほどよい
✔バイオマス利用は、地域振興の主要な手段である
✔バイオマス発電の拡大で林業を再生すべき
すべては間違いではないが、ほとんどが間違い。


農林業が産業として利益を上げて地域が成り立つ土台があって、次にバイオマスがあり得るのであって、バイオマスで農林業を再生することはできない。

だから、この本では、森林、林業についても熱く語られています。その内容は、直前に読んだ3冊「日本林業はよみがえる―森林再生のビジネスモデルを描く」、「日本林業を立て直すー速水林業の挑戦」、「ドイツ林業と日本の森林」に通じる部分があります。

日本林業はよみがえる

「日本林業はよみがえる―森林再生のビジネスモデルを描く」を読了しました。

著者は、日本の林業は、森林も含め、欧州の1960年代に相当する・・つまり、50年近く遅れていると書いていますが、この本を最後まで読んで納得しました。

安い外材が日本林業の衰退の原因ではありません。

世界の木材収穫時の木の太さ、製品歩留まりの考え方、地形に合わせた林内路網整備、伐採後の植林方法、機械化と合理化の整合性、製材品の品質管理など、日本林業の悲惨な現実に驚きの連続です。

山林所有者が不在化したり、土地の境界もわからず相談もできないなど、個人所有の山林は日本では問題が山積しています。ドイツやフィンランドでも山林所有者の不在化などがすすんでいますが、問題を放置することなく、林業が産業として森林の活用ができるように、徹底した所有者サポートシステムが構築されています。

また、ドイツでは、森林が生物多様性などの多面的機能とともに、持続可能性が求められることから、新芽を食べたり食害を起こす有害鳥獣に対しては、森林官が常時猟銃を所持して殺処分することができ、殺処分した獣の肉を売った収入が林業収入に計上されています。

「日本林業を立て直すー速水林業の挑戦」と合わせて読んだので、とても参考になりました。

日本林業を立て直す

読書の秋ですね。面白いように本が読めます。
「日本林業を立て直すー速水林業の挑戦」を読了しました。


著者は現実を直視し、対策を練ります。たとえば、日本の林業が遅れていること、機械化を進めるためにオーストリアの大林業会社マイヤーメルンホフに従業員を派遣します。

派遣を終えた従業員は、「オーストリアのほうがもっと(山の)傾斜は急で、自分たちよりもっとよく働く・・・」と驚いて帰ってきます。

従業員の理解を得て速水林業の合理化と新しい挑戦が実現していきます。

現実を直視できるから夢を語ることができ、現在の森林再生プランの限界を認識し、40~50年の短期伐採でなく長期伐採を目指し、日本ではじめてFSC認証を取得しています。

また、野生動物が里まで降りてくるようになったのは山に食べ物がなくなったからだと言う人がいるが、それは違うと明確に否定しています。「もし、食べ物(が原因)であれば、拡大造林で大量の木を伐ったときに出てきていたはずだ。」・・・私も食べ物が原因だとは思っていません。

経営者としての実務能力と科学的分析力、理想を追求する心構えはとても勉強になります。

2013/09/19

中秋の名月

きょうは中秋の名月。

美しいお月さまを眺めながら、つねよし百貨店で買ってきたもち粉とだんご粉でつくった月見団子をいただきました。

デジカメでも露出を調整すると月が綺麗に撮れました。デジカメも使いようなんですね。

2013/09/18

ドイツ林業と日本の森林

「ドイツ林業と日本の森林]を読了。

なぜ、ドイツでは林業が主要産業なのに、日本では衰退しているのか。

日本は木材の供給だけを考えスギ、ヒノキという柱材の植林を進め、広い面積で一斉皆伐ですが、ドイツは針広混交複層林の森で生態系を維持しながら木材を部分伐採しています。

日本とドイツの森林政策の違いなどがこの本を読めばよく
わかります。これからの日本の森林と林業を考えるための必読の書です。推薦!

世界は貧困を食い物にしている

「世界は貧困を食い物にしている」を読了。
マイクロファイナンスは貧しい人を救い、女性の地位向上に役立ったからノーベル賞が与えられたはずだった。

たしかに、一部の成功者はある。

しかし、インドではマイクロファイナンスによる過剰債務と取り立てのいやがらせによる自殺が常態化しているという。

マイクロファイナンスでお金さえ手に入れば、それを元手に誰もが利益を上げる商売がきるという前提はそもそもおかしい。商売する人が増えれば競争がおこり、利益は下がる。


以下引用・・・
たとえばボスニアでは、多くの貧しい人たちが、牛乳を売って少しでも収入の足しに使用投資を買うためにマイクロファイナンスを受ける契約に署名した。
これは国際的な篤志家とNGO(非政府組織)のコミュにティーによる賢明で情け深い介入だと一般的には見られているが、進展の結果には問題が大有りだ。
多くの村で、現地の牛乳が供給過剰になったせいで、全体的に価格が下落したのだ。
もちろん、これで9軒の既存生産者全てが弱体化したが、特にそれ以外の「牛一頭の農家」は大打撃を受け、すぐに利益率も収入も減って、貧困に陥る可能性が以前より増した。
持ちこたえられる潜在力のある比較的大きい農家も、日々の仕事の価値を下げられ、長期的な悪影響も出た。・・・・すでに飽和状態の現地市場で、多角化する能力がほとんどない貧しい新規生産者が、直面する克服がほぼ不可能な問題から、たいていのマイクロファイナンスは目をそらすことを選ぶ。・・・引用終わり

ムハマド・ユヌスは「そのお金で人々が自分の事業を立ち上げられるのだから、[信用貸しは]人権でもある。彼らが自分で所得を生み出せれば、食べ物の権利、住む家の権利を政府に与えられるより簡単に手に入れられる。]といっている。理論としては正しいが、実際はマイクロファイナンスのかなりの部分が消費や返済資金に向けられ、ローン返済の実質金利がひどいものでは144%にもなるほど高利貸し化している。

これでは雇用や所得は簡単には生まれない。

一方でマイクロファイナンスに投資された資金は利益を上げている。

2013/09/16

回転なべの店

回転寿司ならぬ回転鍋の店(ハノイで体験した鍋の具材が回転する店)。

回転寿司の店は暇そうにしていたのに、この店は次から次にお客さんが来てました。
席について説明を聴くと、皿の色も枚数も関係なく食べ放題で満腹になりましたが・・・日本では無理ですね。

ハノイの学生たちも同席していましたが、 彼らは同じなべを突くことに抵抗はないとのことでした。

えのきやエリンギ、鮭の切り身や豆腐、野菜などが流れてきます。




ベトナム料理の素晴らしさ

これまでからベトナム料理は美味しいと思っていましたが、ハノイに来て本場で食べてみて、ベトナム料理は日本人の口によく合い、食べ飽きることがないと思いました。詳しく料理の説明をすることはできませんが、写真で楽しんでください。
5日の夕食の写真から(すべての料理ではありません。)












続いて6日の夕食から(6日もすべての料理ではありません。)







ハノイ市内の風景と交通事情

移動中に撮影したハノイ市内の風景と交通事情です。

数年前にイギリスに行ったとき、赤信号でもクルマがいなければ全員渡るし、4車線道路も車を避けながら平気で横断し、信号を待っているのを不思議がられたことがありましたが、ベトナムも同じで、自己責任の国でした。

一方通行の道路。道路いっぱいに広がってバイクと車が走ります。左の端に逆走しているバイクのおじさんも写ってます。

 交差点、日本のように信号をしっかり守るのではないようです。


ハノイ旧市街です。電柱には、呆れるほどの電線、ケーブルがかかっています。



 ハノイではクラクションが絶えず鳴り響いてましたが、この交通事情なら鳴らすことが相手に親切だと思いました。少なくともクラクションを鳴らすことが当たり前なので、喧嘩にはならないようです。
新市街はスッキリしています。

歩道橋もあります。(ホテルの近くにもありましたが、歩道橋を使わずにバイクと車の間をすり抜けながら横断する人のほうが多かったように思います。)


すり抜けながら道を横断する人。

VJCCでのビジネス日本語講座2日目

7日は、ビジネス日本語講座2日目、グループディスカッションを活用したコンテストで、アドバイザーとして審査員を務めさせていただきました。
グループディスカッションのテーマは「ベトナムと日本の似ているところ」。

各テーブルごとにベトナムと日本の似ているところを3つにまとめます。発表では、似ているところを10分内にグループ全員が発言することが設定されているので、発表方法も含め、真剣な議論です。

発表の様子です。南北に長い国の地形などの自然条件やコメ文化、箸文化、勤勉性から、1970年代の日本の経済・GDP都の類似性、若者の失業率、中国文化の影響と中国との対応、都会の人間関係、正月行事、飲み会、若者言葉など、聴いていて勉強いなりました。

発表終了後、会場を変えて懇親会です。




ハノイの夜景

ハノイの夜は、家々の明かりは柔らかく間接的で、夜景のひかりも柔らかさがありました。日本の都会も昔はこうだったんでしょうが、。