2013/08/13

昭和史の決定的瞬間

11日読了。先週「終戦のエンペラー」を見たので、戦前の歴史が勉強したくなり、坂野潤治氏の「昭和史の決定的瞬間」を読みました。
日本は昭和6年の満州事変から軍国主義一辺倒だったのではなく、批判的言論の自由もまだあり、民政党の斎藤隆夫議員による「粛軍演説」は、反戦・反軍拡・反ファシズムの有名な演説で、昭和12年には、戦争阻止内閣が生まれる寸前まで行きながら、流産している。

昭和11年末の時点では、資本家団体(財閥)の意向に忠実な民政党と政友会は反軍拡・反戦・反ファシズムであったが、労働者の生活改善のために反財閥であった社会大衆党は陸軍と結んで「広義国防」を掲げ、軍拡に賛成し、戦争阻止内閣の樹立を妨害し、自派の林銑十郎大将の内閣が樹立、蘆溝橋事件以降は戦時体制へとなっていく。

昭和11年~12年は昭和史の決定的瞬間であった。