2011/05/30

台風2号と避難指示

 台風2号の近畿地方接近とともに、雨・風とも強くなり、大雨警報、洪水警報が発令されていましたが、午前2時過ぎに土砂災害警戒情報による避難指示が発令されたので、区役員として公民館に待機しました。
 また、消防団は地区内の警戒に回り、自主防災会は要援護者居宅の安全確認をしました。

 奥大野区の避難者は2名あり、夜が明けかけて避難指示が解除されて避難勧告に変わるとともに、無事帰られましたが、他地区では道路冠水などの情報もあり、夜が明けても雨が止みそうにないなかで、被害が少ないことを祈ります。

2011/05/29

国債が資産?

 地方財務5月号の今月の視点に中山市長が寄稿している。
 タイトルは、「新しい時代の財政パラダイムを創る!(夢や可能性への制度のしわを伸ばす)」で、
  *国債と国の財政管理のあり方 
    ・そもそも財政の健全化とは?
    ・「国債」は国民にとっての資産でもある
    ・今こそ、新時代の経済財政パラダイムを!
    ・国債を新の宝に変える平成の徳政令
  *地方財政の水平的連携と地域起点の分権型の国づくり
    ・新しい水平的連携の一つのあり方
    ・一括交付金の弊害からの脱却と分権型国家への一道程
    ・地方のインフラ整備の本源的な意味
  *まとめ
以上の小見出しで9ページに及んでいます。

 市長は、財政の健全化に疑問を表明しています。そして、「国債は政府にとっては借金であるが、保有する国民にとっては大切な資産である。国債は保有する国民にとっては、証券であり、資産であり、財産である。その累積された国債としての規模の大きさが、国家経済の発展に肯定的な影響を与えるということである。」と書き、「国債=借金図式による単純な赤字解消一辺倒の議論のみが、その後の財政行動の展望のないままに強調されすぎていないか。羅針盤を持たないなかで盲目的に削減していくことは、国債が資産として消費・投資を促す効果を有していることだけを考えても、国家経済に明らかにマイナスである。」と書いています。

 私は、市長の考えには全く賛同できません。

 財政法第4条は、国債発行を原則として禁止し、但し書きで、「公共事業費、出資金及び貸付金の財源については、国会の議決を経た金額の範囲内で、公債を発行し又は借入金をなすことができる」と規定して、国債は将来の世代の負担となるが、公共事業により建設される社会資本は将来の国民も利用できるから、例外的に建設国債の発行を認めています。
 
 国の平成23年度予算で、国債は44兆円発行される予定ですが、この44兆円のうち、第4条の但し書きが該当するのは6兆円のみであり、大半を占める38兆円は赤字国債です。

 平成6年以降、社会保障費などの財源不足を補うために毎年発行されている赤字国債の残高は421兆円に達しており、現在の国債残高668兆円のうち、社会インフラの整備など資産を生み出すために使われた建設国債の残高は247兆円となっています。そして、この他にも、財投債(財政投融資特別会計国債)119兆円、政府短期証券154兆円、交付税特会等借入金57兆円などの借入金があり、私は、赤字国債は減らしていかねばならないと考えます。


 また、中山市長は、「これだけの国債を出しても、経済システムが維持され、円高も進むほどの信用力とそれを支える基礎的な経済体力がある。膨大な富の力の蓄積を現在にいただいているのだ。」と書いていますが、円高についての認識には大きな間違いがあります。

 日本の政策金利が世界で最も安い0%代で長期安定していたことから、外国人投資家がリスクの高い金融商品を購入するため、日本円を原資として長期にわたって大量に借入れて円を売って外貨を買う円キャリートレードで運用したため、円安が進むとともに運用総額はリーマンショック前に6京円に達したといわれています。

 リーマンショック前、日本の経済成長がいざなぎ景気を越えたといわれたころ、そのころ、国債の格付けも下げられておらず日本の信用は今よりもありましたが、120円近い円安になりました。

 しかし、リーマンショックにより、リスクの高い金融商品は一気に信用を失い、外国人投資家は金融商品をドルやユーロに現金化しましたが、日本で借りた資金も低いとはいえ金利があるので度大量のドルやユーロを円に換えて日本の銀行に返済しています。同時に、外国人投資家が3割を保有している日本の株価も減少したために円の市場に外貨が集まりやすい状況が出来上がり、円高が進みました。そして、その後も投資マネーによる売り買いが続いているため、円高の状況が続いているというのが市場の認識です。

 正しい現状認識がなければ、健全な財政運営はできないと思います。

 

2011/05/26

宿題の山

 今日は多くの方に会って話をさせていただき、大変厳しく耳の痛い意見から前向きな提言まで聴かせていただき、一部は整理ができましたが、多くが宿題となりました。

 また、5月24日の神戸新聞の記事をいただきました。民主党の新年金制度案が非公開の幹部会で示されたもので、財源が新たに38兆円も必要であり、全くあきれる内容です。この記事の最後に書かれていた「(民主党の)ある調査会メンバーは憤る。結局、民主党の改革案は『夢物語』。間違いでした、と早く国民に謝るべきだ。」は、その通りだと思います。

2011/05/25

議案のチェックと勉強

 昨日、配布された6月議会提案の議案です。議案は第49号から74号までの26件と、諮問が第1号から4号までの4件、報告が第6号から19号までの15件です。

 

2011/05/24

議会運営委員会(5月24日)

 16日に続き、奥野議員提案の議員報酬削減案についての意見交換(自由討議)、討論、採決を行いました。

 私は16日にも書いたように、議員年金廃止に伴う削減案であることから、報酬については、丹後地域の経済状況をしっかり踏まえたうえで、議員のあり方や地域主権時代に向けての役割・責任の増大等を考えて議論すべきだという思いから反対しました。

 委員会の採決の結果は賛成が3人反対が5人で、賛成少数で否決となりました。

 引き続き、6月定例会の日程、議案の取り扱いを決めています。議会初日は5月31日で、本日議会運営委員会で採決のあった議員年金廃止に伴う議員報酬削減案も、委員長報告の後本会議で採決されます。

2011/05/22

みんなでKTRを考える住民参加シンポジウム

 午後は、丹後文化会館で開催された「~乗ってつなごう未来のこどもたちへ~みんなでKTRを考える住民参加シンポジウム」に参加しました。
 前半に「KTRの現状報告」が北近畿タンゴ鉄道(株)大槻社長からあり、利用者が減少し200万人前後であることや、運輸収入の低い通勤・通学の定期利用者の比重が年々高くなっていることなどから、収支の悪化について報告がありましたが、車両の老朽化による修繕費等の増加など経費要因については報告がなく、市民に考えてもらうための現状報告としては不足を感じました。引き続き「利用者と地域住民の声」の紹介が本市の下岡企画政策課長からあり、市民アンケートで7割がKTRを利用していないことなどの報告がありました。

 後半は、パネルディスカッションで、5人のパネリストが登場し、学生や高齢者などの交通弱者にとっての公共交通の必要性、地域のシンボルとしての必要性など、それぞれの立場から多くの意見が意見を述べられました。

 ヨーロッパなどでは公共交通が見直され、富山市などでもLRT(次世代型路面電車)を運営しています。昨年カールスルーエ市などに研修に行った際にも感じましたが、その根本にあるのはコンパクトシティの考え方であり、ほとんどの国の全土が土地利用計画の対象地域であり、所有者であっても自由な開発は許可されず、郊外開発規制も厳しくコントロールされ、計画的に利用が進められているから可能なのだと思います。

 京丹後市では、旧町中心部の過疎化が、民間による周辺部の開発とともに進んできました。大宮町でも、古くからの住宅街の過疎化とともにスプロール的な開発が進みました。そこには公共交通への視点は全くなく、将来にわたって車社会が続くことが前提であったように思います。また、日本の地方が概ね同じような状況だったのではないかと思います。

 人口が減少していくなかでも必要な公共交通について、根本的な考え方の転換が必要です。

 

奥大野区内一斉河川清掃美化事業

 昨年は雨で中止になったので天気を心配していたのですが、朝6時に起きた時には雨は降っておらず、なんとか午前中天気が持ってくれるといいなと思いながら着替えていると雨が降り出しました。 
 でも、少雨決行と決まっていたので、隣組の役には妻に出てもらい私は奥大野公民館まで行き、他の区役員と一緒に区内の土砂・草等の収集に回りました。途中雨が激しく降ることもありましたが、10時過ぎに終了しました。


2011/05/21

一般質問の準備と畑仕事3


 上から、玉ネギ、ズッキーニ、ジャガイモです。今のところ順調のようです。
 今日は1時間ほど畑仕事を手伝い、モロヘイヤ、ヤ―コン、パプリカの苗を植え、サラダ用ホウレンソウの種を蒔きました。現在33種類の野菜を栽培しています。

 後は一般質問の準備のため、主に調べ物をしましたが、久々に新たなレシピに挑戦して葉玉ネギを使った料理をつくり、家族に好評でした。取れたての旬の食材を使った料理はいいですね。

 

2011/05/20

議会報告会(弥栄町)

 夜は弥栄市民局を会場に議会報告会で、記録係と産業建設常任委員会所管に関する意見への回答を担当しました。

 議会報告終了後、簡易水道料金値上げについて意見があり、国の制度変更により、平成28年に上水道と簡易水道の統合する計画を策定しないと簡易水道事業への国の補助金が止まること、上水道は、水道料金のみで運営されているが簡易水道は水道料金だけでは運営できないので不足分を補てんして簡易水道料金が維持されている状況など委員会で審査した内容を説明しました。

 また、エコ・エネルギーセンターへの意見が多く出されましたが、「総務省の発表でバイオ施設の多くが不採算であり収支も公開されず不透明と評価されたなかで本市の施設の評価について議会での審査内容のこと」、「バイオガスによる発電量よりも施設全体での電気使用量が多く効果がないこと」、「液肥についても利用が進んでいないこと」、「液肥活用による有効性を証明するデータを蓄積できていないこと」など、先日の産業建設常任委員会でも指摘した内容とも重なるものが多く、委員会での報告内容と意見を説明するとともに、委員会として定期的にチェックしていくことを話しましたが、施設を抱える地元の理解が全く得られておらず、21年9月議会で市長から「地元の皆様の信頼を回復をいただきながら、しっかりと施設運営をすることができますように努力をしてまいります(議会議事録より)」という発言がありましたが、現状が努力されているように見えないのは大変残念です。

 そして最後に、今後の財政負担を考えて、勇気を持ってエコ・エネルギーセンターを廃止することも考えるべきだとの意見があり、議長が持ち帰らせていただきますと答えて議会報告会は終わりました。

一般質問の準備

 6月定例議会も迫ってきたので、昨日から一般質問の具体的な準備をはじめています。

 昨日は、テーマに沿った資料をそろえはじめたところで市民の方から電話がかかり、お会いして話を聞かせていただき、話の案件について調べさせていただきましたが、内容が難しく、対応についてはよく相談しながら進める必要があり、再度お会いして協議させていただきました。

 また、先日、税務課に調査を依頼していたことの回答があり、地縁団体の所有固定資産における使用目的・状況による課税・非課税について、しっかり調べる必要があり、旧町時代から引き継がれてきた公共的施設についても、公的団体の所有なのか、覚書があるのか、普通財産もしくは行政財産なのかしっかり調べる必要があると思いました。

2011/05/18

純減団体他(本)

 発注していた本、8冊が送られてきました。8冊で17,660円です。純減団体から読もうと思っています。

 認知心理学で実証されていることですが、人は自分の知らないことについて議論することはできません。人生を長く生きれば多くのことを経験しますが、それでも経験していないことのほうが多いと思います。専門的知識も必要ですが、議員は全体を見て判断ができることがより必要であり、広く知識を持つことが必要だと思っています。その一助に月に10~20冊の本を読んでいます。

議会活性化特別委員会と議会報告会

 議会活性化特別委員会は、昨年12月議会に設置と同時に付託された議会基本条例の改正案の修正可決をしましたが、本来、これまで進めてきた議会改革の検証と、報酬、定数、政務調査費などを9月をめどに検討することとなっています。
 
 今年度に入ってから市民アンケートを実施することとして準備をしてまいりましたが、3月議会最終日に議員報酬改正案(5月16日議会運営委員会の審査しているもの)が提出され議会運営員会に付託され、審査が継続されていることから、アンケートについては内容と実施時期を再検討することになりました。

 また、議会報告会について、多くの市民の方に参加していただき、効果を高めるための方策について意見交換し、議会報告会が、議会報告だけでなく意見交換を主体に実施している実態を踏まえ、「議会報告会」では与えるイメージが固いので、市民が気軽に参加して意見を言いやすい雰囲気の伝わる名称を考えることと、内容についても、頂いた意見・要望を議会さいっで提言にまとめることなどの取り組みやテーマを定め懇談を主体とするものなどについて検討することとし、全議員から意見をいただくことになりました。

 たくさんの課題がありますが、議会改革は全議員に関わり、将来の議会の方向を定めるものであり、多数決で決めるものではなく、また、絶対的な正解があるものではないと思っています。微力のためどこまで進めれるかわかりませんが、前を向いていきます。


 今日は議会報告会もありました。
 私は大宮町の会場で書記を担当し、市民の参加者は17人でしたが、他市町の議会(坂井市議会、舞鶴市議会、美浜町議会)から議会報告会の視察がありました。他市町の議会においても、市民に身近で開かれた議会となるための、市民に説明責任を果たし市民と意見交換をするための取り組みが模索されています。

 市民のみなさんからの主な意見・要望と、説明を求められた内容です。
  ・産業振興、雇用確保の要望と現状の取り組みについて説明。
  ・安全・安心のため学校・保育所の早期耐震工事完成の要望と現状の説明。         
  ・当初予算の修正について、地域サポーター、まちあかり事業につての審議の内容。
  ・国保税の滞納について徴収目標が達成できないことの説明。
  ・建設部所管の小規模修繕の材料費・機械借り上げ料の上限額の変更の審査内容。

2011/05/17

イギリスに注文したCD 

 イギリスのショップに注文していたCDがエアメール便で送られてきました。ブラームスの交響曲第4番、バルビローリ指揮ウィーン・フィルで、送料込み366円です。開封して確認しましたがCDケースに痛みはなく、良好な状態でした。

 この録音は若い頃にレコードで聴いていましたが、レコードを中古店に処分して以降は聴いていなかったもので、指揮者のバルビローリはイギリスの方で、好きな指揮者の一人です。このブラームスはウィーン・フィルの美しい響きのサポートを得て、ゆっくりとしたテンポでロマンティックに歌っています。

 

産業建設常任委員会(5月17日)

 視察研修について協議し、研修内容は大分県由布市湯布院町の観光振興策、日田市の6次産業、グリーンツーリズムと木の花ガルテン、そして竹田市の観光振興計画、竹田研究所について取り組むことと、研修日程としては7月下旬とすることに決定しました。

 京丹後市が本気で取り組む必要がある地域振興と結び付いた観光振興の具体例や、6次産業化、グリーンツーリズムについて学ぶ必要があると考えて提案させていただきました。

 また、所管事務調査の一環として、市内の指定管理温泉施設(浅茂川温泉静の里、弥栄あしぎぬ温泉、丹後温泉はしうど荘、宇川温泉よし野の里)と丹後半島森林公園スイス村の運営状況などについて管内視察を実施することも決定しました。

年金~将来の不安~

 議員年金は積立金を使い切り財政破綻し廃止となりましたが、日本の公的年金の全体はどうなっているのでしょうか。

 現在の年金は平成16年の年金改革において、5年毎に負担と給付を見直す財政再計算は廃止され、年金保険料の上限と年毎の引き上げ額を決めたうえで、社会経済環境の変化に応じて自動的に給付を調整するマクロ経済スライドが導入されています。

 この改革は政府により「100年安心プラン」といわれましたが、長期的な経済成長の前提(賃金上昇率2,1%、物価上昇率1,0%、運用利回り3,2%など)のもとに積算がなされており、その前提が崩れると成り立ち得ないもので、平成17年末に時価で204兆円(簿価193兆円)あった年金積立金は、平成20年度末で時価で172兆円(簿価183兆円)まで30兆円減少しています。

 そもそも、莫大な年金積立金を安定的に運用することは難しく、実際、リーマンショックで多額の運用損失を出していますし、積立金の多額の取り崩しが始まれば、マーケットは売りを織り込んでの価格形成となり、運用益を思惑通りに確保することは至難なことではないかと思います。また、正規雇用者が減少し、平均収入も減収していくなかで、保険料収入の増加が毎年1兆円見込まれていることも現実的ではないように思います。

 ところで、民主党はスウェーデンの制度をモデルに改革をしようとしていましたが、スウェーデンでは月5万円のパート収入でも3分の1を所得税として納めるだけでなく、最高税率25%の消費税が課されています。そして、別に所得年金保険料が18,5%課されており、所得に応じて納めた保険料の多寡により、受け取る年金金額が決まる仕組みで、多くの年金をもらいたければ多くの収入を得て保険料を多く収める必要がありますが、年金制度の情報開示がしっかりなされていて信頼が強く、老後の安心のための必要な負担は当然という国民の合意があります。モデルにするには日本とあまりにも違いがありすぎます。

 また、今回の東日本大震災に対応するための国の23年度の第1次補正予算では、国債を発行せずに財源を確保するために、23年度の当初予算に組まれていた基礎年金国庫負担約2兆5000億円が減額されました。しかし、国債の発行も国民の負担となりますが、国庫負担が減額されることによる基礎年金支給不足額の年金積立金の取り崩しも国民の負担であり、将来への不安が大きくなるだけです。将来への負担の先送りではなく、将来の安心のために今の負担のあり方を見直すことが必要だと思います。

2011/05/16

議会運営委員会(5月16日)

 今日の議会運営委員会は、3月議会で委員会に付託された議員報酬削減の審査でした。

 提案者は奥野議員で、削減の内容は特権であった議員年金の廃止に伴い、報酬より引き落としされている議員年金掛け金相当額、60,000円を引き下げ、議員報酬を320,000円とするものです。
 
 私も3期12年以上で支給となる議員年金は特権であることと、国会議員の年金がすでに廃止にとなっているなか地方議員の年金だけが存続する理屈がないこと、そしてもうすでに地方議員年金が財政的に破たんしていることなどから、予てから議員年金は廃止すべきだと考えていましたが、だからと言って議員年金が廃止になるから即その金額を減額すべきだとは考えていません。年金と言いながら他の年金制度と大きく違い、在任3期未満の議員の場合、報酬から引き落とされた掛け金が議員に戻されます(在任年数により戻る割合は違います。)。

 議員となった者を国が法律で強制して議員年金に加入させていたのだから、まず議員年金廃止により必要がなくなる自治体の公費負担を廃止すべきだと思います。その公費負担は1805万円もあり、議員1人当たり75万円となります。

 次の段階として、京丹後市の財政の状況や経済の状況と議員のあるべき活動を踏まえて議員の報酬はいくらであるべきなのかを政務調査費、議員定数を含めて議論するなかで、答えを出すべきだと思います。

2011/05/15

ザンデルリンクのベートーヴェン交響曲全集とテンシュテットの14枚組


 今日、HMVに注文していたCDが配送されてきました。写真上のザンデルリンクのベートーヴェン交響曲全集は5枚組で、普通なら3000円前後(これでも昔のことを考えたら十分安い)ですが、期間限定で990円(実質は842円、1枚が168円))とびっくりするほど安かったので、すでに他にも多くの全集を持っているのですが、古きドイツの重厚な響きを期待して買ってしまいました。

 また、テンシュテットは、昨年マーラーの交響曲全集を聴くまでは全く聴くことがなかった指揮者だったのですが、マーラーでその魅力を知り、また、アメリカやイギリスのアマゾンのレビューでの評価も高く、14枚のCDセットで2712円(実質は2305円、1枚が165円)とこれまた安かったので、熱く燃え上がる熱演を期待して買ってしまいました。

 しかし、国内版のCDは相変わらず高いので、全く購入することはなくなり、聴きたいものができればネットで値段を比較しながら、アメリカかイギリスもしくは、国内の中古CDショップかオークションなどで購入しています。

 かつてはCD1枚が3500円もしていた時があり、ベートーヴェンの交響曲全集に18000円も出したこともありましたが、最近では、嘘のような価格で購入しています。先日もあるCDをイギリスのショップに注文しましたが、送料込みで366円でした。しかし、日本国内ではその値段でどこにも売っていません。このように間に商社等が入ることなく直接輸入できれば安く買えるのですが、これだけ安く買えるようになってくると流通や為替など経済に関わる政策に根本的な問題があるとしか思えません。

電車の中で読んだ本


 電車の中では集中して本を読むことができるので、知立市までの往復に3冊の本を読みました。

 「社会を変えるを仕事にする」は著者の駒崎さんが社会的ニーズがありながら取り組みの進んでいなかった病児保育に挑まれ、NPO「フローレンス」を立ち上げられて取り組まれる過程が赤裸々に描かれており、補助金に群がる似非コンサルタントや、やる気のない公務員など、身につまされるものがあります。

 また、「溺れる赤ん坊のメタファー」というウェイン・エルウッドが書いた寓話が取り上げられていました。少し引用します。

・・・・・・社会運動に取り組む者が知っておくべき寓話がある。「溺れる赤ん坊のメタファー」である。

それはこんな話だ。
あなたは旅人だ。旅の途中、川に通りかかると、赤ん坊が溺れているのを発見する。あなたは急いで川に飛び込み、必死の思いで赤ん坊を助け出し、岸に戻る。

安心してうろろを振り返ると、なんと、赤ん坊がもう一人、川で溺れている。急いでその赤ん坊も助け出すと、さらに川の向こうで赤ん坊が溺れている。

そのうちあなたは、目の前で溺れている赤ん坊を助け出すことに忙しくなり、川の上流で、一人の男が赤ん坊を次々と川に投げ込んでいることには、まったく気づかない。

これは「問題」と「構造」の関係を示した寓話だ。問題はつねに、それを生み出す構造がある、そして、その構造に着手しなければ、真に社会問題を解決することはできないのだ。・・・・・・・・・・

 本来この寓話はある写真に縁があります。それは「ハゲワシと少女」という写真です。

 写真家ケビン・カーターは、ハゲワシが餓死寸前の少女を狙っている「ハゲワシと少女」という写真でピューリッツァー賞を受賞しましたが、そのことが、写真を撮るよりも少女を助けるべきだという大きな批判を浴び、スーダンの飢餓という大きな問題の報道か、目の前の少女の命かという論争になっています。そして、ピューリッツァー賞受賞の1ヶ月後にケビン・カーターは自殺しています。

 ケビン・カーターは内戦が続き情報が閉ざされているスーダンに潜入し、アヨド村で飢えや伝染病で1日に10~15人の子どもが亡くなっていく状況に遭遇するなかで「ハゲワシと少女」の写真を撮影しています。この写真の背景には多くの子ども達の悲惨な死があるのです。そして、ウェイン・エルウッドは、この衝撃的な写真により、社会がようやくスーダンの飢餓に関心を持った状況を寓話にしています。真に社会問題を解決することの難しさを痛感します。



 「平らな国デンマーク」は、デンマークの子育てと教育が中心に書かれています。昨年研修に行ったフィンランドもそうですが、デンマークも日本と教育は大きく違います。日本でいう幼稚園に飛び級も留年もあります。ですから小学校1年生の年齢に幅があり、義務教育は日本と同じ9年間ですが、9年間で卒業できるのは65%だそうです。(さらにフィンランドでは、3%の子供が義務教育を卒業できずに社会に出るとのことでした。)しかし、年齢差による優劣意識はないとのことでした。



 もう1冊「虫庭の宿」、この本は、由布院まちづくりの中心人物の一人、溝口薫平さんの聞き書きです。私は由布院の街づくりには強い関心を持っており、今までに中谷健太郎さんや木谷文弘さんの本を読んでいますし、湯布院にも研修に行かせてもらっています。

 上の写真は、平成21年に玉の湯に宿泊させていただき、1時間ほど溝口さんにお話を聞かせていただいた時の写真です。
 
 本を読んで、改めて湯布院に学ぶことが多くあると感じています。そして、なぜ、昭和30年代には別府の奥のひなびた寂しい温泉地でしかなかった湯布院が、今、あこがれの観光地となっているのかを多くの人に学んで欲しいと思います。

2011/05/14

知立市にて

(写真は開かずの踏切と高架事業が計画されている知立駅)
 知立市では、開かずの踏切を解消するために640億円をかけて私鉄(名鉄)駅・路線の高架の事業化がスタートしています。知立市は名古屋から20分、面積は16k㎡と京丹後市の30分の1以下ですが、人口は京丹後市よりも多く約7万人のコンパクトなまちです。
 知立市は京丹後市と比較して人口は多いですが、一般会計予算は知立市207億円に対して、京丹後市312億円と100億円以上の開きがあります。住民1人当たりに直すと知立市は1人当たり約30万円、京丹後市は約51万円と21万円多い状況にありますが、京丹後市の予算が多いのは、合併による10年間の特例の増額と面積が30倍も広く経費が多くかかることが反映しています。

  ちなみに財政力指数は京丹後市に比べて知立市がはるかに高く、ほぼ不交付団体と呼ばれる羨ましい状況のはずなのですが、実状はそうではなく、市民の要望が強くてもなかなか高架の事業が取り組めなかったようです。(特別会計・企業会計を含めるとその差はさらに広がり、知立市323億円・1人当たり約46万円に対し、京丹後市は580億円・1人当たり95万円となります。)
 京丹後市民のなかには、都市部のほうが予算が多く財政が楽だと思っている方もおられますが、1人当たりの予算が全国で一番高い都道府県は島根県であり、東京都ではありません。
 

2011/05/13

知立市議会議員研修会(追記版)

知立市議会議員研修会で「議会改革のあり方について」講師をさせていただきました。



 研修会終了後、かきつばた園を見学させていただきました。
 この研修会については、知立市の議員さんが内容と感想ブログに書かれていますので、転記させていただきます。


京丹後市議会大同衛氏を招き、議会改革について議員研修会を開催(5月13日)
 知立市議会は今、議会改革特別委員会を設置し、市民に信頼される議会の在り方、議員の活動について議論を重ねている。そんな中、5月13日(金)午後1時から4時、議員の基本的認識を一致させようと、議会改革全国ランキング、ナンバーワンと言われる京丹後市議会の大同衛議員を講師に招き、研修を行った。大同氏は、京丹後市議会が議会基本条例を作った時の、特別委員長として強力なリ-ダ-として働いた代表。その取り組みの経過と、内容をエピソードをまじえて話され、その後質疑応答も活発に行われた。  
 











       
    議会の議決事項の拡大=議会の責任の拡大

 大同氏は、議会は市長と同様に市民から選出された代表で、2元代表制の原則を明確にすることの重要性、そのうえで議会の議決事項の拡大、つまり市・教育委員会の重要な長期計画は議決事項に加えるという重大な改革が実施されたことを紹介。当局の抵抗を予想したが、結果として、議会も計画に責任を持つという点で理解は得られた。また議会改革は市民の声であり、市民アンケートを実施、その集計を広報でお知らせするなど、市民とともに進める姿勢を大切にしたこと、定例会ごとに議会主催の議会報告会を6会場で開催し、意見交換会を大切にしていることが語られた。物静かな雰囲気の中にも、確信に満ちたお話が印象的だった。  

議員定数、議員報酬、政務調査費は議会の在り方の中で議論すべき。

 京丹後市でも定数削減など、声が上ったが、議会の在り方、議員の仕事、任務を明確にする中で検討すべきとして進められた。2006年4月の6町の合併後、人口6万人、面積は知立の30倍という京丹後市になった。議員の定数特例は適用せず30名で出発、その後の改革議論で24名に削減した。3つの常任委員会は開会中は、議員間の自由討議を行い、十分議論を尽くすまで回数を重ね(知立は1回。よって夜10時までかかることしばしば)、閉会中も毎月開催するなど、特別委員会など含め多い人で年間、最高102日会議に参加しているという。とても、兼職では議員は務まらないのが実態で、大同氏自身も50歳だが仕事は辞したそうだ。名古屋市長の「議員はボランティアで良い」発言とは大きく乖離する。2元代表制は崩れる。
 3時間たっぷりの研修会が終了、実りある研修会だった。大同議員、お疲れ様でした。議員がこのように他市へ出かけ、講師と勤められること自体にも、一同大変感心した。
 

2011/05/11

産業建設常任委員会(5月11日)

(写真はエコエネルギーセンタ—の生ごみ分別機と豊岡宮津自動車道野田川大宮道路の工事現場)
 今日は、産業建設委員会で9時からエコエネルギーセンターでの現状説明と意見交換、11時から商工観光部による東日本大震災後の市内商工観光の現状報告、午後は、京都府丹後土木事務所、京都府道路公社建設事務所での京都府事業に関しての意見交換会と豊岡宮津自動車道野田川大宮道路の工事現場の視察、そして最後に委員会研修視察についての意見交換をしました。
 エコエネルギーセンターでは、大きな課題となっている生ゴミの受け入れと液肥の利用を増やすために、各地区での積極的な説明会の開催を求めました。
 私の知る限り、市民の協力を得て新たな取り組みを始めるためには、お知らせ版やチラシに頼っても効果は薄く、やる気のある職員が地域に出向いて良く説明して頼むのが一番効果があります。自治学会や農業開発研修センターなどで出会った新たな施策を進めた公務員の方に聴くと、施策を進める地域の理解と協力が何よりも大切であり、地域に何百回と足を運んででも地域の理解と協力を得ることをされており、それがなければ進めることは覚束ないと思います。
 

山田方谷とナイチンゲール

 山田方谷はその書「理財論」の一節に、「事の外に立ちて事の内に屈せず」と書いています。これは「(財務を取り仕切るものは)一事にかかずらわって全体を見失わず、全般を見通す識見を持ち大局的立場に立つ」ということであり、また、物事の明確な基準を立てて財を運用すれば、争いも奪い合いも起こらないとも書いています。

 方谷は、8日にも一部書きましたが、破綻に瀕した財務状況を情報公開して借金の一時棚上げの理解を得るとともに、藩内に「撫育方」という専売事業部門を作り、直営の産業振興を進めて成功しています。

 方谷は農地を増やすために開墾も進めましたが、産業振興としてもっとも力を入れたのは「鉄」でした。それも、原料で出荷するのではなく、付加価値をつけて出荷しています。

 備中地方は古くから良質の砂鉄が取れましたが、方谷は鉱山の開墾と製鉄工場の建設を行い、鍬鋤の農具を次々に生産しています。(産業振興のための資金確保も、優れた手法を発揮しています。)

 そして、生産した農具は、そのころの常識であった大阪に卸すのではなく、高梁川から海路で大消費地の東京に直販することで販売量と利益を圧倒的に伸ばしています。

 なかでも備中鍬が爆発的に売れ、これらの事業を中心に備中松山藩は財政の建て直しに成功しています。

 備中松山藩が幕府方であったため、歴史の表に扱われてこなかった面が強いですが、山田方谷の思想と実践は幕末期に稀有のものであり、その改革は現代にも通用するものだと思います。山田方谷に関しては多くの本が出版されていますが、その内の7冊を読んでいます。

 さて、話は変わりますが、「事の外に立ちて事の内に屈せず」という強い意志において、最近、白衣の天使ナイチンゲールと山田方谷には共通した強いものがあると感じています。

 ナイチンゲールは良く知られた近代的看護技術の開拓者でもあるのですが、近代統計学の発展に貢献したイギリス統計学会会員でもあります。

 クリミア戦争の野戦病院で看護団を率いて看護に没頭するとともに、発案した統計グラフを活用して状況分析を行い、戦死者よりも戦病死者のほうが多く、しかも戦病死の原因が野戦病院の過密と不衛生が病気を蔓延させていることを立証し、イギリス陸軍の衛生改革を成し遂げています。

 ナイチンゲールは「病人の命を救うのは、宗教者の愛ではなく衛生環境である」と言っていますが、この言葉は統計学的な裏付けによるものであり、直観的な思いを述べているのではありません。

 山田方谷もナイチンゲールも、観念的な精神主義者ではなく、徹底的に現実的・合理的です。私も「事の外に立ちて事の内に屈せず」に進みたいと思います。

2011/05/09

高梁市議会研修会の講師(追記版)

 高梁市議会に招かれ、22人の議員を前にして議員研修会の講師を務めました。
 演題は「目的ある議会改革と実現するための議会基本条例」で、京丹後市議会での議会改革の経緯や、議会基本条例の運用状況を中心に、全国の議会改革の状況や議会不要論や不満の状況など、雰囲気が良かったので時間を気にせずに2時間ほど話をさせていただき、30分程度質疑を受けました。
 高梁市議会では、議会改革調査特別委員会が立ち上げられ、今、市民アンケートに取り組まれています。
 改革を進めようとすると山あり谷ありで簡単にはいかず、また、改革には終わりがないと思います。京丹後市議会の改革も試行錯誤のなかにあり、難しさもありますが、社会が変化していくなかで、変化を受け止めて前を向いていくしかないと思っています。

 高梁市の川上議員がブログに研修のことを書かれていましたので、参考に転記します。

 

議会改革度№1自治体の息吹を感じる研修会!


 平成23年5月9日9時半から高梁市文化交流館3階会議室において、高梁市議会議員研修会を行いました。議会改革に取り組む中で、議員の資質向上を目的に毎年実施しているものです。今回は、議会改革の最前線で活躍されている京丹後市議会の大同議会活性化特別委員長をお招きしました。日経グローカルによる議会改革度第1位となった京丹後市ですが、昨年、「わかりやすい予算」の取り組みについて常任委員会の視察でお邪魔したことがあります。本来であればこちらからお邪魔して勉強すべきところを宮田公人議員のつながりで来て頂きました。
 アンケート調査、意見聴取会、反問権、議会報告会、議会基本条例等、議員の合意が得られにくい点についても詳細な説明がありました。議長時代にリーダーシップを発揮され、全議員の理解を得ながら、認識を供すべく粘り強く取り組まれてきた経緯が良くわかりました。現在、高梁市議会でもアンケート調査を実施しているところであり、今後、アンケート調査の結果公表の告知後、市民のもとへ出向いて意見聴取会を行うポイントについては特に参考になったと思います。今回の勉強会を通して議会改革の取り組むを強化していきたいと思います。

吹屋小学校

 高梁市立吹屋小学校は建築後すでに110年が経過していますが、今も現役で小学校として使用されている日本最古の校舎です。

 良く吟味された材料が使われ、しっかりした構造になっているのだと思います。

 校舎だけでなく学校の敷地内が良く手入れがなされており、落ち着きとともに温かみを感じました。

 私が通った当時の日高東小学校、長善小学校や峰山中学校も木造校舎だったことを思い出し、懐かしい風景の中にひと時を過ごしました。

 現役の小学校がそのまま観光スポットになっていることにも納得できました。

 児童数が減少したため廃校になってしまうそうですが、残念です・・・・・

2011/05/08

山田方谷〜高梁市にて

 以前から関心を抱いていた、江戸時代末期の備中松山藩の財政危機を救った農民出身の元締役(勘定奉行)山田方谷について、高梁市のゆかりの地を訪ねて研修しました。

 高梁市の宮田議員に案内いただき、方谷園、長瀬塾跡、備中松山城と高梁市歴史美術館の企画展「備中松山の人々」を訪ね、企画展では、学芸員の加古さんから丁寧な説明を受け、勉強になりました。

 方谷は、改革の目的を藩財政の再建という小さなものでなく、経済の再構築という大きなものに置き、情報を集め、経緯と現状を分析し、財政状況を情報公開し、誠実に改革を進め、人材育成と登用を行っています。その改革は現代にも通じるものであり、京丹後市でもその思想・精神を見習う必要があると思います。

2011/05/07

潜在的自給率

 5月5日、江戸時代の「農書」に少しふれました。お金のある農家は干鰯などを購入して肥料に使っていますが、一般的には山から採取する刈草や落ち葉などを元肥に使い、人糞を含め利用できるものはすべて肥料に利用されていたようです。

 そして、江戸などの都市では、人糞が近郊農家に売られて肥料になるなど、リサイクルが徹底しています。これらの事実から江戸時代は環境的に優れていたとして、「環境先進国江戸」などの本が出版されています。また、江戸時代末期に日本に来た外国人の旅行記などを読むと、日本は豊かな国として描かれており、それらの旅行記を読んで、当時の日本の良さを声高に言われる方もおられます。私も、「逝きし世の面影」、「外国人が見た近世日本」、「日本奥地紀行」は読みましたが、これらは当時の一面しか捉えていないと思います。

 安易に一面を美化すののではなく、日本人として、過去の事実を知るために、「一揆(全5巻、東京大学出版局)」、「日本残酷物語(全7巻、平凡社)」、「飢饉から読む近世社会」などを読んで欲しいと思います。

 資源がなく、モノがない時代は、一面からみると環境的に優れていると評価できるかもしれませんが、三大飢饉をはじめとした飢えの凄惨さや、限られた生産力のなかで生活を維持するために日常的になされていた「口減らし・間引き」など、生きることの非常な厳しさがあったことをしっかりと認識すべきだと思います。

 1970年代の第1次オイルショック時に、もし日本に石油が全く輸入されなかったらいったい何人が生きていけるか議論されたことがあるそうです。試算では、化学肥料や農薬、農機具の燃料もなくなると、空き地を農地に戻しても江戸末期の人口を維持するのが精一杯のようです。この資産からすると、農林水産省は食料自給率が40%といっていますが、これとて海外からの石油や化学肥料、農薬などの輸入に頼った数字であり、海外から資源が入らない状況での潜在的な食料自給率ははるかに限界があり30%しかありません。改めて、海外の資源に依存していることを痛感するとともに、保護主義的な内向きな議論には危険を感じています。

 有機無農薬の畑づくりをしながら、恵まれた時代に生きていることを感謝するとともに、表面的な議論に流され本質を見失わないように、これからも常に広く知る努力を続けていきたいと思います。

2011/05/05

畑仕事2

 
 畑仕事2

 今日は、自宅で育苗したトウモロコシの苗の植えつけと、二十日大根、ニンジンとホウレンソウの種まきをしました。

 この畑に植えてあるのは、玉ねぎ2種、ネギ、じゃがいも、アスパラガス、レタス、サニーレタス、キャベツ、ブロッコリー、スティックブロッコリー、ホウレンソウ、二十日大根、青シソ、キュウリ、ピーマン、ズッキーニ、ナス、トマト、ミニトマト、カボチャ、スイカなどです。

 まだ、ヤ—コン、インゲン、オクラ、枝豆の苗などを植え付ける予定です。

 この畑を借りて、有機無農薬の野菜づくりを始めて7年になります。

 有機無農薬というと聞こえはいいですが、草抜きなどは大変で、気を抜くと草だらけになってしまいます。

 息子が主に畑の管理をしてくれており、私はあまり手伝えてはいないのですが、手伝うとあっという間に時間が経ちます。

 7畝ほどの畑ですが、耕運機などがないので畑を耕すのは重労働でもあり、運動不足の解消にもなります。

 しかし、農業を本業とする方から見ると遊びでしかありませんが、機械化以前の農業の厳しさがほんの少しわかりました。

 さて、1600年代前半に書かれた「清良記第7巻」が我が国最古の農書だとされています。その後、「百姓伝記」、「地方の聞書」、「会津農書」、「農業全書」などが書かれており、昔の農業技術と生活の知恵を知ることができます。

 鍬による深耕と肥料確保の重要性などが書かれており、特に肥料については利用できるものはどんなものでも利用しています。
       
        ・・・・つづく

2011/05/04

畑仕事

 畑仕事をしながら、携帯から・・・・・