2015/12/10

京丹後の政治?から身を引く

先日、お世話になった方から、どうしても話したいことがあるから一緒に来てくれと車に乗せられていくと、そこには席が設けられていた。  

僕が政治から身を引くと宣言したことをよく承知されていたが、市政の現状や問題をこんこんと話され、そして直接本人の口から身を引く理由を聴きたいと話されたので、嘘も隠しもなく洗いざらい話しをさせていただいた。  

ある程度裏舞台の深い話もご存じの方だったので理解していただいたが、それでもなお、市長選挙に出ないとしても市議会議員として活動できないか。アカンことはアカンと物申す者はあんたしかおらん!と持ち上げていただき、現職時代の活動についても高い評価をいただいたので身に余る光栄と頭を下げるしかなかった。

無理だとはわかっていてもどうしても言いたかったと笑顔で言われ、最後には議員時代の悪戦苦闘に対してねぎらいの言葉をいただき、慰労会をしていただいたのでありがたかった。


しかし、思いを理解してくれない人も多い。

選挙に出るか出ないか明確に意思を示さないと対立候補を決めるのに障害になるとの声もあったので、早くに政治から身を引くと宣言したはずなのに、最近、選挙に出て欲しいとの声をよく聞く。最もひどいのは、障害になると言っておきながら他に候補がいなかったので選挙に出ろとの声。まちづくりへの思いが違うことがわかっているので、こんな声に乗って選挙に勝つことだけを考えて行動してしまったら、あとで引っ掻き回されて自分のまちづくりへの思いの実現がとても困難になることは目に見えている。市政の裏舞台であまり良くない話もたくさん見てきた。

ほかにも、市議会議員に出て欲しいとの声もあり、なかには議員をしなければ生活できないだろうと心配してくれる方もあるが、議員時代は各地に研修に行ったり、たくさんの本を読んだり、いろんな付き合いに出たりと、積極的に活動していたので今と同じく妻の貢献がなければ生活はできなかった。昔も今も、僕は生活のために議員をすることなど考えていない。

ありがたいことに、議員時代の活動を評価して、政治から身を引くのはもったいないと声をかけてくださる方もたくさんいる。また、何も知らずに声をかけてくださる方もある。だからこそ、無駄な期待を持たれないように行動を慎んでいる。

今は、経験を活かせるような就職活動をはじめている。
(フェイスブックより転載。)

2015/12/09

「昭和天皇実録」の謎を解く

今日は12月8日。74年前の開戦の日。

A級戦犯が合祀されて以来、昭和天皇は靖国神社に参拝することなく亡くなられ、今上天皇も参拝されていない。

「天皇陛下万歳」と、戦地に送り出され戦死した伯父は、天皇陛下の参拝がないことを悲しんでいるだろうなといつも思っていたので、昭和天皇実録は読んでみたいと思っているが、全61巻でとても手がでないので、こちらを読んでみた。

昭和天皇は開戦に否定的だったが、軍事指導者たちによって「戦争をしなければこの国は滅びる」と追い込まれていく。

昭和16年10月9日には「開戦しなければ陸軍に反乱が起こる」との報告もあり、11月2日には東条英機首相に対して「では戦争の大義は何か」と問われているが、首相の答えは「戦争目的はまだ考えていません」でしかない。戦争することが第一で、戦争の大義は開戦後につくられ、12月12日の閣議で大東亜戦争と決まった。(アジアの開放のための戦争だったと美化している人もいるが、マレー・スマトラ・ジャワ・ボルネオ・セレベスを大日本帝国の領土とする事が書かれているので開放ではない。)

11月30日には、天皇は敗戦の恐れありとの認識を示されて、軍部を信じていない様子がうかがわれ、開戦は自分の志ではないから開戦の詔書には、「朕の志にあらず」という一文を入れてくれとまで言われている。

開戦後、大本営は天皇にウソを報告している。ミッドウェー海戦では空母4隻が沈んでいるのに、天皇へは空母1隻喪失と報告している。海軍・陸軍とも開戦後半年も経たないうちから虚偽の報告がはじまっている。
天皇陛下は大元帥でもあるはずなのに、これは驚きだ。

天皇陛下は特攻についても、最初のウソの戦果報告を聴いて戦果を誉めておられる。そのことが、特攻を作戦として正当化することになってしまっている。
終戦についても、本土決戦が叫ばれるなか、陸軍が言うことを聴かないので、天皇陛下がとても手を焼いていたことがわかる。

この本を読んで、これまで以上に、A旧戦犯合祀後に昭和天皇が靖国神社に参拝しなかったお気持ちが理解できた。
同時に、「天皇陛下万歳」と命を捧げた英霊の思いを考えると、天皇陛下の参拝が再開する方策を誰も考えないことが虚しい。英霊は大臣や国会議員の参拝よりも天皇陛下の参拝を待ち望んでいると思うのだが、参拝されている大臣や国会議員はそうは考えないのだろうか?