2013/01/31

第5回 大宮南地域里力再生協議会役員会

夜7時30分からは、第5回 大宮南地域里力再生協議会役員会でした。

まず、今回までに提出された地域の現状や課題、対策についての意見をもとに、事務局が作成した「大宮南地域里力再生計画(案)」について、説明がありました。きょうは説明のみで、この案に対する意見は、次回までとなりますが、地域の課題を解決していくためには人材の育成が急務であり、後2年あるこの協議会で地域の人材育成の取組が必要だと思いました。

そして、平成25年度の里の基礎づくり事業(ハード)については、要望していく事業についてのまとめがあり、ソフト事業については、協議会での継続議論となりました。

次に向け、役員会終了後も雑談が続きました。

南三陸町の循環型まちづくり

午後、つねよし百貨店にて「南三陸町の循環型まちづくり」の勉強会。

南三陸町は、河川の山から海までの流域が町内で完結し、川を汚すことは海を汚すことになることから、環境意識は震災以前から高く、町が大きな面積ではないので個々の資源は少ないが、豊かな町であったようです。

津波で被災した旧市街地の復興は、8メートルの堤防が築かれてからでないと許可が出ないため進んでいないとのことでしたが、周辺部では未来を見据えた循環型のまちづくりが進み始めています。

その一つとして、森がきれいになり、防災に役立ち、地域でエネルギーを供給できることから、森林資源の残材などを活用したペレットストーブの普及があります。家庭だけでなくビニールハウスなどの暖房にも活用され、森林認証にもつながる取り組みとして、加工施設の建設にも取り組まれます。

他にも、家庭生ゴミや企業生ゴミの収集、バイオガスの実証実験、熱利用など、過去を再現したまちづくりを目指すのではなく、幅広く新たな循環型のまちづくりが進められようとしています。

2013/01/29

農家の聞き取り調査

きょうは数人の方と懇談。午後は農家の聞き取り調査をしました。

農業後継者がないなかで、新規就農・集落営農の設立は言葉では簡単だけれども、辞めていくことを考えておられる地主農家の多くは農機具を買い換えることが出来ない、今の機会が使えなくなったら終わりと言っておられます。

特に水田の場合、経営するために必要な農地の確保と同時に、トラクター、田植機、コンバイン、軽トラ、乾燥機とそれらの農機を入れる作業場が必要であり、多額の投資が必要となります。

そして、高いだけでなく、1年のうちに10日も使わないのに、丁寧に使っても農機の寿命は短く、買い替えが必要となります。

集落営農など法人化で補助金を活用して農機を揃えたとしても、次に買い替えるための積立をして健全な経営をすることは難しいと他の地域からも聴いています。

ある程度の規模がなければ経営は成り立たないが、農地を集積してまとめることが出来ず、飛び飛びに耕作地があるような現状では、非効率であり、さらに獣害と耕作放棄地が非効率さを高めています。

このままでは、地域の農業は成り立たないのですが、地主との関係など個々に問題がたくさんあります。

放射能汚染物・土壌の仮置き場

27日の被災地視察、「あんぽ柿」の次は汚染物・土壌の仮置き場でした。

伊達市だけで仮置き場が50箇所もあります。市民の方は仮置き場がいつまでのものなのか、最終処分場がどうなるのかといった不安もありますが、除染するためには汚染物と汚染土壌を取り除かなければならないことと、仮置き場の必要なことを伊達市は市民に丁寧に説明されて理解を求めています。

行政への信頼が平時から培われているかいないかが、除染作業の進捗にも影響します。原発被災地のなかには仮置き場の確保ができていない自治体が多くあります。
1軒の家から30袋の汚染物・汚染土壌が出ます。汚染土壌は、土質・汚染度合いによって掘る深さが違い、一律にはいかないので、深く掘るところと浅いところとで、手を抜いているような誤解を得やすいとのことでした。

 袋の表面では3マイクロシーベルトの放射線量がありますが、2メートル離れると4分の1、3メートル離れると9分の1に下がります。セシウムは距離の2条に反比例して弱まるようです。

そして自然界にもともと放射線が存在しているので、それ以下に下がることはありません。

また、3マイクロシーベルトの袋が10個集目られれば放射線量が10倍になると考える人もおられるそうですが、3マイクロシーベルトより高くなることはありません。

この仮置き場はまだ集積途中ですが、仮置き場から放射能が漏れ出さないように覆いをして排水などを集めるなどの工事も必要になります。

あんぽ柿・・・2年連続の生産自粛

27日は、被災地視察でした。

「あんぽ柿」は伊達市梁川町五十沢で大正時代に開発されました。

「あんぽ柿」は干柿の一種ですが、ころ柿のように白い粉を吹いたり、乾燥して黒く硬くなった干し柿とは違います。

伊達市には900戸を超える「あんぽ柿」の生産農家と組合があり、平成22年産は生産量が1,229トン、22億円の出荷額となっていました。

しかし、東日本大震災後の福島原発事故により思わぬ事態となりました。北西の風によって、原発から50キロ離れた「あんぽ柿」の生産地に影響が及びました。

原材料の柿は、検査の結果国の暫定基準値を下回りました。しかし、「あんぽ柿」は、干し柿の一種なので、水分がなくなった加工後の重さは原材料の柿の3分の1になり、セシウムが2倍から11倍に濃縮されることが試作検体の検査により判明しました。

組合は生産自粛を決定し、収穫されてない柿についてはボランティアの協力も得て処分し、柿の木の樹皮が汚染されていることから、平成23年の冬に、すべての柿の木を高圧洗浄により樹皮を落として除染します。


平成24年春の五十沢の柿の木は、除染によって樹皮が落とされ真っ白の幹・枝となりました。

徹底した除染により、生産農家の方々は希望を持って手入れをされ、たわわに柿が実りましたが、
国の暫定基準値が大幅に引き下げられるなか、またしても原材料の柿は暫定基準値をクリアするも、「あんぽ柿」は1.5倍から8.9倍に濃縮してしまいクリアできないことがわかりました。
説明される組合の方の声も悲痛です。



柿の実をつけたままだと木が弱ってしまうので、平成23年は、ボランティアの協力も得て、木に実った柿を取ってすべて処分されました。

本当は処分しなければならないのですが、平成24年産は放置され処分されてはいません。

柿の木が生産農家の方々の落胆の厳しさを物語っているように思えました。

2013/01/28

地域に飛び出す公務員を応援する首長連合サミットin福島

26日、福島県伊達市で開催された「地域に飛び出す公務員を応援する首長連合サミットin福島」に参加しました。

平成20年に、総務省地域力創造審議官(当時)の椎川さんが、持論としていた公務員の地域活動や社会貢献活動を促進するために「地域に飛び出す公務員ネットワーク」を立ち上げられました。

そして、平成23年には、地域に飛び出す公務員を応援している首長の連携を呼びかけ、「地域に飛び出す公務員を応援する首長連合」が設立されています。

26日は第2回のサミットで、地域に飛び出す公務員ネットワーク代表の椎川さんをはじめとして10人の首長と、100人を超える公務員の参加があり、盛会でした。

 まず、開催地伊達市の迫力ある「霊山太鼓」で歓迎を受けました。

 佐賀県 古川知事による開会挨拶。

つづいて、地元伊達市 仁志田市長、会津坂下町 竹内町長、地域に飛び出す公務員ネットワーク 椎川代表による「 ウェルカム鼎談」。

3.11東日本大震災時の状況、避難受け入れと放射能被害と除染の話など、はじめての事態に当事者となった開催地の3.11以後の状況と対応を中心とした鼎談でした。

復興需要の増加から入札の不落が増えています。緊急経済対策で公共工事を増やすといわれても、建設業は先を考えて雇用を増やすことに慎重で、東日本では無理があります。

 「首長会議」。首長連合の3つの基準、「首長自身が地域活動をやること」、「職員に公務とは別に住民として地域でのプラスワンの活動をすることを呼びかけていること」、「職員の地域での活動が見えること」について各首長からの取り組みの報告と、退職金、職員給与、緊急経済対策についての意見交換がありました。

会場を移動して懇親会。多くの方と情報交換をさせて頂きました。この懇親会のあとに、宿泊旅館での夜なべ談義にも参加しました。

第1回政治山セミナー

24日の夜、福知山から夜行バスに乗って東京へ。
そして、25日は朝一番、町田市へ向かい吉田議員にお世話になり、その後農林水産省、衆議院議員会館へ。

そして、第1回政治山セミナー
「ネット選挙解禁でどう変わるのか? 新しい時代の選挙戦略を考えるセミナー」に参加。
インターネット選挙運動の解禁法案が次の国会に提案されるなかで、真に有効なインターネットを活用した政治活動について研修。

2013/01/24

江戸後期の思想空間

きょうの午前中は、京丹後市議会臨時議会と議員全員協議会のインターネット中継を聴きながら、前田勉著「江戸後期の思想空間」を読みました。

江戸時代の思想家については、これまで、中江藤樹、熊沢蕃山、安藤昌益、佐藤一斎、本居宣長に関する著作を読んだ程度で、知る必要があるとは思いながらも、手についてはいなかったのですが、読みやすいかと思って神保町の古本屋で購入して積読になっていました。

江戸時代、「会読」という身分にかかわりなく議論・討論する共同学習手法が浸透していき、他人の考えを聞く力と自分の意見をいう力が育てられ、能力のある者にとって学問の道が開かれていました。(言論の自由がかなりあり、その流れが、寺小屋教育を普及したと思われます。)

そして、多くの思想家が生まれ、外国の書物も多く翻訳されます。また、商品経済・貨幣経済が発展するなかで、貧富の格差の拡大し、競争に乗り遅れた下層からの反動から、「国体」という幻想が生まれ、同時に、経済に対する軽視感が育まれます。

個人の利益追求を軽視し、国としての利益の追求の考え方が生まれ、その後の富国強兵につながっています。そこに落とし穴もあったように思えます。

江戸後期から明治への思想的な断層はなく、第二次大戦に敗れるまで受け継がれていきます。

兵士たちの戦争4~5巻

兵士たちの戦争 1~3巻に続き4~5巻を再読しました。


中国大陸打通作戦では、アメリカ軍のサイパン占領、航空基地移転により、作戦の目的である「中国大陸のアメリカ軍航空基地の破壊」が、途中で亡くなり、「無理して敢行せばインパール作戦の再現疑いなし。第二課長(作戦課長)の面目問題等はあらんも、この際上司の断固たる決断を望むや切なり」という声があがりながら、第二課長が押し切る。

食料の補給ができないから、現地調達が命じられ、中国民間人から食料を略奪。中国大陸を横断して1,000キロに渡り、50万人の軍人が食料を略奪しながら行軍すれば、その恨みがなかなか消えないのもむべなるかなと思えてしまう。

そして、ガダルカナルでは、戦没した約28,000名の陸軍兵士の内、戦闘での戦死は多くて6,000名であり、15,000名が「補給の不十分に基づく体力の自然消耗による」死没者(餓死・衰弱死)となっている。

インパール作戦も、補給は考えられておらず、悲惨な結果しかない。

これだけ多くの兵士が「補給の不十分に基づく体力の自然消耗による」死没者となっている事例が歴史上他にあるのだろうか?



2013/01/23

これから

きょうは十数人の方と懇談。

いろいろな情報や意見をいただいた。

多くの方に私の「これから」を気にかけていただいていることに感謝。

そして、まちの「これから」をまじめに思われていることに希望。

兵士たちの戦争 1~3巻

1月19日の谷岡塾で参考文献とされていた戸部良一他著「失敗の本質~日本軍の組織論的研究」を再読し、谷岡塾では旧日本軍から引き継がれてきた日本的組織の課題について講義を聴きました。自宅に帰ってから、「兵士たちの戦争」を手にとってパラパラとめくり、その流れで1~3巻を再読しました。



「兵士たちの戦争」は7巻からなり、2007年からはじまったNHKBSの「証言記録 兵士たちの戦争」を書籍化して出版したもので、私は何回かは放送を見ることが出来ましたが、見れなかったことが多く、出版された本を読みました。

この本では、元兵士たちの一部が重い口を開いて真実を語ってくれたとありますが、私も一度だけ、元海軍で航空母艦に乗っておられた方が戦時中のことを話されたのを聴かせていただいたことがあります。

仕事でもよくご一緒する方でしたが、以後二度と口にされなかったことからも、亡くなられた戦友やその家族の方など様々なことへの思いから、真実を語ることが重いことであり簡単でないことを知りました。

「失敗の本質」に取り上げられていない作戦も含めて、無茶な作戦がまかり通り、情報がしっかりしていないから、過大な戦果報告により、敵を甘く見て同じ失敗を繰り返し、味方からの攻撃にもさらされる。輸送補充を軽視しているから、赤痢など病死・餓死する兵隊も多く、食料を奪いあって兵士たちが死んでいる。そして撃つ弾も武器もない。



2013/01/22

京丹後塾「丹後くいにゃあなぁ ~保存食編~」

きょうも日中は数人の方と懇談、そして夜には京丹後塾の冊子「丹後くいにゃあなぁ ~保存食編~」の編集作業でした。

京丹後塾では、丹後のおいしい郷土食を次世代に伝えるために、2011年に「丹後くいにゃあなぁ」(丹後弁)という冊子を作成して、好評でした。

今回の「丹後くいにゃあなぁ ~保存食編~」は丹後の美味しい郷土の保存食を次世代に伝えるために作成します。

丹後弁は、地元の方以外にはわかりにくいかもしれませんが、保存食のレシピは標準語で記載しています。3月20日に印刷終了の予定で編集作業が進められています。

働き方革命

駒崎弘樹著「働き方革命」、以前、著者が書いた「社会を変えるを仕事にする」を読んでいたので(電車の中で読んだ本)、本のタイトルにはあまり興味がなかったのですが、駒崎氏が何を書いているのかが気になって読みました。

私も若い頃は朝6時から夜の12時まで、がむしゃらに働いていました。

今になって、そこまでがむしゃらに働かずに、もっと子どもたちと遊べばよかったとか、仕事以外のことも取り組めばよかったかなと思うことがあります。私はそんなにひどくはなかったと思いますが、世の中には、がむしゃらに働くなかで、家族やパートナーとの時間を犠牲にしたり、肉体的にも精神的にも自分の健康を犠牲にする事例も多く、駒崎氏は、働き方への問題提起をしています。

この本は、まさに人生を仕事本位に考えた長時間労働から、「働き方の革命」を自らに課し、「仕事もプライベートも統合し一つのプロジェクトとして捉える」ことで、仕事と生活をより有意義に成り立たせること、「何のために働くのか?」をしっかり考えて、効率的に働くことを提言しています。

京丹後市議会1期会

きょうの夜は京丹後市議会1期会(京丹後市の初代の議会を経験した議員・事務局OBの会)に出席しました。

初代議会の議員定数は30人でしたが、1期で辞められた方が14人、2期で辞められた方が7人とすでに、そのうちの23人が元議員となっています。

懇親会では、それぞれの健康状況などの現況や、思い出話、今の議会の話、まちづくりの話などで盛り上がりました。

2013/01/21

日本農業の真実

生源寺眞一著「日本農業の真実」を読みました。先日読んだ、「日本農業への正しい絶望法」とともに購入していました。

著者は、2002年に「生産調整に関する研究会」の座長を務め、その後の食糧法の改正、経営安定化対策導入などの制度改革にかかわられています。
日本のカロリー自給率と生産額自給率が乖離していることの問題。

高齢化する農家と、農地集積の課題。資産(不動産)としての農地。

減反の歴史と新たな生産調整への転換、経営安定化対策。

そして、EUの農政改革に学び、透明性の高い直接支払い型農政への戦略的な制度設計と改革の進化による国際化対応の必要性。

しかし、EU共通農業政策のもとで改革がなされてきたイタリアに比べ、農政の改革は遅れています。だから小さな農村は人口が減少し続けていて元気が無いともいえます。

なぜイタリアの村は美しく元気なのか

宗田好史著「なぜイタリアの村は美しく元気なのか」を読みました。

アグリツーリズモ、スローフード、スローシティ、柔軟な景観保護などもあり、イタリアの農村は美しい。

イタリアがすごいと思うのは、1970年以降、国全体の人口はあまり変わらないが、人口25万人以上の都市で人口が減少し、人口10万人以下の市町村で人口が増えている。

たしかに、それなら小さな村が元気だ。


しかし、それはイタリア全体を見ての話でもある。
イタリアの南北格差は縮まらない。

江戸時代の教育

18日、江戸時代の教育に関連して、3冊読み終わりました。




日本は身分階級の社会であったけど、身分間の移動もあり、庶民の教育もあり、体罰の思想はなく、識字率も高く、歴史で教えられていたよりはるかに自由があったようです。

西洋は日本に比べようのないほど厳しい階級社会で、下層階級での教育はなく、体罰もあり、識字率も低かった。

江戸時代の教育は日本では明治維新によって断絶してしまいますが、フィンランドの教育が江戸時代の日本の教育の良さを持ち、最も近いように思います。


そして、フィンランドの教育は日本の現在の教育からは遠くにあります。

谷岡塾~行革と地域経済~

きのうの谷岡塾は「地域のガバナンス」がテーマでした。

地域のガバナンスの任務は「行政のあり方、財政・組織の問題と地域経済などの社会課題と、より高次には未来にビジョンを提示すること」として、豊岡市が事例とされました。

合併は出来たが、個別の分野は改革なしに持ち越したことと、合併特例期間の10年内に改革を成し遂げている必用があることから、豊岡市は財政・組織の改革に取り組むため、行政改革推進室を設置します。(地方自治体の財政は慢性的に危機的状況にあります。)

 行革では、改革を阻む批判に対峙して、徹底的ににやり抜かれています。ただ削るだけの削減行革だけでなく、固定資産税と個人市民税所得税は財源確保のために、超過課税を課しています。この超過課税は全国で夕張市と豊岡市のみです。

 地域のガバナンスには地域における経済・産業構造を把握する必要がありますが、これまで地方自治体では欠落していました。豊岡市の市民総生産は、1998年をピークに2007年までに12%減少しています。(地域経済を把握する上でデータと現場情報は重要です。)

 産業構造を把握するためには、産業関連表は欠かせません。産業関連表で実態を把握して、経済成長戦略が作成されます。


民間では地域の経済を見据えることはできません。地方自治体の地域のガバナンスとして経済成長戦略は機能します。(地域の経済が地域の活力を生むことだけでなく、社会的な課題の解決にも経済成長戦略は必要だと思います。)

谷岡塾を終えて、自宅に戻って資料を見ながら以前読んだ本棚の本もパラパラと見返しています。
 ずっと以前に読んだ本です。三重県の北川知事の改革を勉強しようとこの本を読んで、三重県改革の研修にも参加しました。谷岡塾の資料でも一部取り上げられていましたが、分権化・顧客重視の行政への改革が書かれています。


一橋大学の関満博教授が座長としてまとめられた本で、市町村による地域社会に根ざした産業振興の必要性と先行事例が書かれています。2冊とも参考になります。

2013/01/20

財布がない・・・JRの対応に感謝

昨日のアクシデント。谷岡塾の受付で「ごくろうさまです、参加費をお願いします。」、「はい。」・・・ここまでは良かったのだけど、「あれ???ちょっと待って下さい・・・財布がない。おかしいな?」・・・どこを探しても財布がない。

ガックリ

「すいません。財布をなくしたので、失礼します。」と、受付を後にして、冷静に考えようと努力・・・。電車のなかでオーバーコートのポケットから落ちたとしか考えられない。

まず、携帯のインターネットで大阪駅の忘れ物承り所を調べ、電話をかけるが話し中でつながらない。

大阪駅に向かって歩きながら、3回かけてもつながらないので、途中乗り換えた篠山口駅に電話。

「はい、篠山口駅の◯◯です。」「すいません。11時20分前後の福知山発篠山口行きの普通電車に乗ったものですが、車内に財布の落し物はなかったでしょうか?」、「しばらくお待ちください。・・・お名前をお聞かせください。」、「大同衛です。」・・・「お預かりしています。」・・・

あった~!!良かった~!!

そのまま続けて、「すいません。お願いがあるのですが。」、「何でしょうか?」、「お金がそちらにあるので、切符を買うことができません。要件が終わるのが17時以降になるので、その後になりますが、切符代は篠山口駅で後払いで払うので、改札を通していただけるように大阪駅にご連絡いただけないでしょうか?」、「わかりました。大阪駅に連絡してみます。ご連絡先を教えて下さい。」・・・

しばらくして、「連絡が取れました。改札口で、篠山口駅から連絡のこととお名前を駅係員にお伝え下さい。」、「ありがとうございます。」・・・

それから谷岡塾へ参加(この参加費も後払い)、塾終了後、参加を予定していた懇親会をキャンセルして大阪駅へ。

そして、大阪駅の改札口の駅係員の方に、「篠山口駅で財布を預かっていただいている大同と申しますが」、「はい。お聞きしております。どうぞ。」はじめて、切符代後払いで改札口を通過。

篠山口駅に着いて、遺失物受け取りの書類を書き、財布のなかの運転免許書で本人確認をしていただいて、無事財布が戻って来ました

JRに感謝。ありがとうございました。
そして、寺本さん、奥山さん心配をかけてすいませんでした。

2013/01/19

谷岡塾

きょうは、大阪大学中之島センターで、「谷岡塾」に参加しました。


谷岡塾の塾長谷岡慎一氏は、豊岡市に生まれ、大蔵省へ入省、そして豊岡市の企画部惨事、合併協議会事務局長、行革推進室長、政策調整部惨事を経て、現在経済部長。

大蔵省時代には国際関係での国家論も研究、今回の塾では、参考文献「ガバナンス」、「失敗の本質」と、豊岡市での合併から経済部長までの実践をもとに、地域のガバナンスのあり方を考察。

4時間の講義でしたが、内容が豊富で時間が足らないほどでした。

ちょっとしたアクシデントがあり、産業関連表などお聞きしたいことがあったのですが、懇親会に参加することができなかったのが残念です。

失敗の本質・ガバナンス

18日も数人の方と懇談しました。久しぶりにお会いする方が多く、昨年の今頃に市長選への出馬のため議員を辞職した話からはじまり、農業経営の課題や、公民館活動、地区体制などについて情報交換しました。

19日は、大阪大学中之島センターで開催される「谷岡塾~自治体職員・議員向け連続講座第1回~」に参加しますが、きょう、参考文献の戸部良一他著「失敗の本質」と、猪口孝著「ガバナンス」を読み終えました。

 「失敗の本質」は何年ぶりかの再読です。この本は必読です。

日本軍はなぜ大東亜戦争に負けたのか、ノモンハン事件、ミッドウェー作戦、ガダルカナル作戦、インパール作戦、レイテ海戦、沖縄戦を事例に、日本軍の組織的な欠陥を分析しています。

組織的欠陥は戦後も受け継がれ、18日に読んだなぜ、日本企業は「グローバル化」でつまずくのかでのグローバル化につまずいています。

ガバナンスの概念、戦後日本政治のガバナンスについて書かれた学術書です。

2013/01/18

なぜ、日本企業は「グローバル化」でつまずくのか

ドミニク・テュルパン、高津尚志 共著「なぜ、日本企業は「グローバル化」でつまずくのか~世界の先進企業に学ぶリーダー育成法~」を読みました。

著者の一人ドミニク・テュルパン氏は、1981年に日本の驚異的な成長を学びたいとフランスから日本に留学しています。

海外進出した日本企業は、現地の工場を日本化することでそれなりに成功していましたが、テュルパン氏の目に当時の日本は、もう海外から学ぶものはないという傲慢な態度が見受けられ、工場管理のマネジメントには成功したものの、多様性(ダイバーシティ)のマネジメントは苦手であり、海外のM&Aは失敗しました。

日本は1992年までの10年間、世界競争力(企業が競争力を持続できるような環境を生み出し、維持する国力)トップの座にありましたが、2011年には26位まで後退しています。

日本にいると日本製品があふれていて気づきませんが、世界の市場において、日本製品のシェア率も下がっています。G20全体で世界のGDPの85%を占めますが、日本新興国市場での展開に立遅れ、G7の時代から拡大ができていません。

「日本企業は欧米市場では成功を収めたが、新興国での展開がほとんどできていない。欧米での成功に、あまりにも長い間酔っていたのではないか。」といわれています。中国の輸出の約6割は新興国向けで、アフリカ諸国やブラジルなどに積極的に投資しています。

日本企業は円高でつまずいたといわれる方もあるとは思いますが、多くの日本企業が組織・マネジメントに問題があり、円高がさらに追い打ちとなったと考えるべきだと思います。

著者が考える日本企業のつまずきの要因は、
①競争優位でない「高品質」にこだわり続けた・・・・・デジタルテレビにおいて、世界各国の市場でテレビに一定以上の品質を求めてプレミアムを払う消費者が少ないのに、消費者から求められていない高画質を追求して、消費者に評価されず価格にも転嫁できない。

②生態系の構築が肝心なのにモノしか見てこなかった・・・・・デジタル技術を活用して気軽に音楽を聞くためにアップルはipodをシステムとして生み出しましたが、ソニーは音質のものづくりこだわりました。良い物をつくれば売れるという考えで技術で勝ってビジネスに負けます。

セイコーの時計は、開発した画期的な正確さを誇るクォーツ技術により世界のトップに躍り出、さらなる技術品質の追求を進めましたが、装飾品としての美しさを追求したスイスのメーカーに敗れました。今やセイコーはブランドマネジメントの失敗例とされています。

③地球規模の長期戦略が曖昧で、取り組みが遅れた
④生産現場以外のマネジメントがうまくできなかった
・・・・・商品開発やマーケティング、営業での立遅れ。現地人スタッフの軽視。

著者はこれらのつまずきの要因を生み出したのは、人材への投資、特にグローバルな人材育成のための投資ができていなかったことにあり、グローバル企業の先進事例を学び、地球規模で活躍するリーダーを育成することが日本企業の未来を切り開くと、先進企業の事例を上げて提言しています。

日本は世界のなかの一つの国であることを意識した、グローバル・マインドを持ったリーダーが各分野に育つことが必要だと思います。