2013/11/12

ケニアの農村のふつうの公立小学校

2つ目の視察先は、ケニアの農村のふつうの公立小学校(8年制)でした。

JICAから派遣された理数科教師の英語による算数の授業を見学させてもらいました。


クブクブでは、すべての児童が靴を履いていましたが、ふつうの小学校では靴を履けない児童がかなりあり、裸足でかなり傷んだ制服を着ている児童も見かけました。

ケニアでは小学校は義務教育であり、公立では授業料は無料なのですが、必要な経費として保護者は年間700シリング(日本円で800円程度)を3学期に分けて学校に収めなければなりません。

しかし、この700シリングを払えない家庭が多いのですが、集金日にお金を持ってこないと教師は児童を追い返し、40人のクラスで追い返されずに残って授業を受ける児童が5人程度だということでした。

教師の給料が安いため、収入を補うためにお金を取って補習などもするため、お金のない家庭では学力がのびず悪循環となっています。経済力が教育レベルを左右し、教育が将来の収入を左右します。

貧困は子ども達の表情にも影を落としているように見えました。クブクブとは明らかに違います。
 日本の教室のように後ろに出入口がないので、前から入り、授業を見学させていただく前に英語で挨拶。小学校といっても8年制なので、このクラスは日本の中学1年生です(親の経済恐々などによって休学などもあるので年齢的にはばらつきがあるそうです。)。

算数の授業、先生の問いかけに対して、手を上げて答えます。

机の上には教科書とノート。教科書やノートを大切に扱うという習慣はあまりないようです。

 先生の問いかけを復唱しながら、問題を解いていきます。

全体に目を配って授業が進められていますが、英語力が弱く部族語に通訳してもらわないと先生が何を言っているのか理解できない児童がいます。
そういう児童に配慮して、2人がけの机に英語力の弱い児童を真ん中にして挟むように3人座らせ、両脇の児童が先生の英語を部族語に訳しています。


授業が終わり、みんな帰っていきます。声をかけてもクブクブのように関心を示して近寄ってくる様子はありません