2013/11/12

ケニアの水田

 ケニア山の麓では、豊富な水資源を利用して稲作が16世紀頃からはじまっていますが、日本は1980年代から稲作の技術指導・営農指導、灌漑設備の建設・改修、水管理の指導に協力していて、水田面積と生産量の増加に貢献しています。

ケニアの水田ではインディカ米が二期作で栽培されており、隣のウガンダでは、日本の協力によりコメを輸出するほど生産量が増えていますが、ケニアでは、都市部でコメの消費量が増加していて生産が追いついていません。

水田には日陰がないので、水田の畦に休憩のための簡易な日除けをつくられているところもあり、農家が水田の草抜きをしている姿を多く見かけました。除草剤や化学肥料を購入する経済力はないようです。

また、灌漑設備の行き届いた平地だけでなく、思っていたよりも小さな谷間でも水田が整備されていました。事前に思っていたよりも水はあるようです。

目の前には、農薬や化学肥料が入ってくる以前の機械化されていない農業の姿があり、かつての日本のコメ作りもこうだったんだろうなと思うと、黙々と水田の草抜きをしている姿に感動してしまいました。

ケニア政府は穀物自給率を上げるためにコメの増産を最重要視しており、作付面積を増やすための灌漑施設の建設とケニアの機構に適した品種改良など、引き続き日本の協力が続きます。

まだまだ未利用の湿地があり、コメ増産の可能性はあるようです。

水田のあっちこっちで草取りをしている農家を見かけます。





籾殻が焼かれています。