2014/04/18

アメリカ農業の大規模化は効率化がもたらしたのではない

農業の大規模化による競争力???

アメリカ農業の大規模化が、休耕政策(日本の減反政策に相当)の廃止と農産物市場の自由化の失敗からはじまったことを多くの人が知らない。
当時アメリカの市場は供給過剰に陥り、何万という農家が破産して、農業地帯の議員の多くが落選したため、農業政策は大転換をした

休耕政策の時代は生産を制限して価格を維持していたが、新たな農業政策では市場価格の下落には手を付けることなく、表向きには市場主義的でありながら、生産コストと市場価格の差額を政府が膨大な補助金で補った。

新たな農業政策では、農家はつくればつくるほど表向きの市場価格では損失が増えるが、政府の補助金で補填され利益が出るので、耕作面積の拡大に走ることがどんどん利益をもたらしたので大規模化が進んだのであり、アメリカ農業の大規模化は補助金漬けの過剰生産奨励が生み出した歪んだものでしかない。

ヨーロッパの農業の大規模化もアメリカと似たようなものだ。

アメリカの自己都合の似非食料自由市場政策に対して、方や日本では、生産の制限をしたままで(アメリカのような補助金政策なしに)大規模化により競争力をつけようということだが・・・立っている土俵がはじめから違いすぎる。

同じ土俵に立って勝負できるようにして欲しい。
そうすれば、耕作放棄地が増えることもない。