2013/09/15

ベトナムの田園風景

工業団地に向かう途中で見えたベトナムの田園風景です。
この写真には牛が写っています。農耕には牛が使われているようです。写真は取れなかったのですが、牛を引いて歩く農夫などの姿も見かけました。農業の機械化が進んでいないベトナムの農業就業人口は2200万人ですが、日本は249万人です。
ハノイ近郊では米は、12~3月移植、4~6月収穫の冬春作(乾季作)と、7月移植、11月収穫の夏秋作(雨季作)の2期作で、稲はまだ穂をつけていません。
 ハノイ近郊では2期作ですが、南部のメコン・デルタでは3期作が行なわれていますが、2期作、3期作が行なわれるようになったのは比較的新しく、独立行政法人農業環境技術研究所(つくば市)が地球観測衛星を使った分析によると、ベトナム社会主義化後堤防建設を積極的に行ったことで洪水期に水田が使えなくなることがなくなったことと、1980年代以降押し進められたドイモイ(改革開放)政策によって、自作農が増えたことによります。(おとなりの中国も、改革によって自作農が増えることによって農業生産が飛躍的に向上しています。頑張る者も、そうでない者も平等で努力が報われない制度では生産性は上がらなかったようです。)
 ベトナムの米の生産量は籾ベースで1980年には1200万トンでしたが、2009年には3894万トンまで増加しています。そして、その内851万トンが輸出されています。
ベトナムの農地面積は947万haで、その内の413万haが稲作面積です。

稲作以外の農地が6割を占め、主要作物は、メイズ、キャッサバ、サトウキビ、落花生、カシューナッツ、コーヒーなどで、日本の缶コーヒーの原料は主としてベトナム産のようです。
ベトナム人も米を主食としていますが、ベトナムの1人当たりの米の年間消費量は137㎏と、日本の1人当たり年間消費量の56㎏に比べ、2.4倍の水準です。