2013/01/23

兵士たちの戦争 1~3巻

1月19日の谷岡塾で参考文献とされていた戸部良一他著「失敗の本質~日本軍の組織論的研究」を再読し、谷岡塾では旧日本軍から引き継がれてきた日本的組織の課題について講義を聴きました。自宅に帰ってから、「兵士たちの戦争」を手にとってパラパラとめくり、その流れで1~3巻を再読しました。



「兵士たちの戦争」は7巻からなり、2007年からはじまったNHKBSの「証言記録 兵士たちの戦争」を書籍化して出版したもので、私は何回かは放送を見ることが出来ましたが、見れなかったことが多く、出版された本を読みました。

この本では、元兵士たちの一部が重い口を開いて真実を語ってくれたとありますが、私も一度だけ、元海軍で航空母艦に乗っておられた方が戦時中のことを話されたのを聴かせていただいたことがあります。

仕事でもよくご一緒する方でしたが、以後二度と口にされなかったことからも、亡くなられた戦友やその家族の方など様々なことへの思いから、真実を語ることが重いことであり簡単でないことを知りました。

「失敗の本質」に取り上げられていない作戦も含めて、無茶な作戦がまかり通り、情報がしっかりしていないから、過大な戦果報告により、敵を甘く見て同じ失敗を繰り返し、味方からの攻撃にもさらされる。輸送補充を軽視しているから、赤痢など病死・餓死する兵隊も多く、食料を奪いあって兵士たちが死んでいる。そして撃つ弾も武器もない。