2012/09/05

日本車のステータスは?②(イタリア旅行雑感その2)

「日本車のステータスは?(イタリア旅行雑感その1)」に、大切なことを書き忘れていたので、②として書きます。


2年前にロンドンに行った際、右ハンドル左側通行なので、国際免許を取ったらレンタカーを借りて簡単に運転できると思い、現地通訳の方に聴いたら、「でもオートマチック車はありませんよ。ほとんどがマニュアル(ミッション)車です。」と聞いて驚きました。

当時、アメリカでは、トヨタ車の急発進によるバッシングが厳しく、ヨーロッパでも同じようにオートマチックが普及していると勝手に思い込んでいたのですが、事実は全く違いました。

今回のイタリアでも、自動車はマニュアル(ミッション)車が大勢を占めているとのことでした。

日本にいると、オートマチック車は運転が簡単で楽でいいから普及して当たり前と思ってしまうのですが、ロンドンでは、「車の運転をして楽しむには、マニュアル(ミッション)車でギア操作をするのが当たり前です。オートマチック車なんて運転が下手な人が乗る車です。アメリカでオートマチック車が売れているとしたら、きっと運転が下手なんでしょう。」という話も聞きました。

マニュアル(ミッション)車の方が余分なものがないから安くできて故障も少ないでしょうし、アクセルとブレーキの踏み間違いもなく、合理的な選択なのかもしれません。

この考え方からは、日本車は合理的ではない発想(簡易さの追求)が根本にあるので、ヨーロッパではアメリカほどのシェアを持てないのかもしれません。

そういえば、フィンランドで日本のシャッター通り商店街の話をした時も、「地域で買い物ができなくなったら、生活が不便になってしまうし、地域の魅力も低下してしまう。少々高くても地域を守るためには地域で買い物するのが当たり前だ」と、私の言っていることが理解できないという顔をされ、介護の現場で日本の寝たきり老人の話をした時も、そんなことが起こることが理解できないようで、日本との文化の違いを痛切に感じました。