2013/06/13

揺れ動く内外情勢と、これからの政局

12日の夜は、峰山京友会総会、講演会と懇親会でした。

同志社大学 村田晃嗣学長を講師に迎え、「揺れ動く内外情勢と、これからの政局」を演題に1時間半の講演会でした。



以下主な内容です。

慰安婦問題は発言すれば発言するほど、日本を窮地に追い込む。強制連行か否かは世界通念では関係なく、悪いことは悪い。世界人口の半分は女性であり、リベラルが多いということを知るべき。

アメリカのオバマ政権が特に日本に期待していることは、①日本の経済力の回復、②TPPへの参加、③中国ともめ事を起こさないこと(アメリカは1兆ドルの財政赤字が重しとなり、軍事力の展開はできない。)。

安倍政権の7月の参議院選挙後の3つの大きな課題。①アベノミクスの実現(参議院選挙のためのバルーンで弾けてしまう可能性もある)、②安倍カラー(保守色)を前面に出そうとしたら、日本は世界で孤立する可能性。一方で、安倍カラーを出さなければ、安倍氏の基盤である保守的な支持者からの失望と離反の懸念(拉致問題の解決を保守の不満のはけ口とするため、飯島氏を派遣し布石を打った。)、③アベノミクスと安倍カラーの調整(両者に矛盾する課題がある。)。

このまま行けば2025年には中国が世界一の経済大国になるが、①中国は監督する立場にある政府と軍と国営企業が一体となって環境汚染を進めており、環境問題は日本のようには解決しない可能性が高い。②国内の格差が拡大して不満が大きくなる。③天然資源枯渇、水不足などがおこり、中国が政情不安となるようなことになれば日本は大きな影響を受ける。

アメリカを太平洋アジア地域につなぎ止めて、中国を国際秩序に招き込み東アジアの安定を目指すことが必要で、そのために、韓国、オーストラリア、東南アジアとの強い協調関係を構築しなければならない(韓国との協調は不可欠)。