① 無償で太陽光発電の土地を借りる。そして、その土地の固定資産税 を免除する。本来入る税収入が市に入ってこない減収分は考慮に入れず、そのコ ストを計算しないで、太陽光発電の会計が黒字になるだろうという 計算はおかしい。
また、固定価格買取制度では、普及を進めるため制度開始から3年間は買取価格を高めに設定する方針がとられていることから、4年目以降は確実に買取価格が下がると思われ、すでに2年目で37.8円まで下がっている。今後を考えると、年間の日照時間が短く、効率の悪い京丹後市の条件では民間が取り組むには採算が合わない。率先して京丹後市が取り組む意味がないのではないか。
② 地上設置型のメガソーラーは日照を遮る雑草の繁茂を嫌う。太陽光発電の架台基礎を設置する前に地面を掘削して防草シートを敷いたり、完成後に除草剤をまいたりして雑草の成長を抑えねばならないが、試算に含まれているのか。
③ 2012年、欧州ではメガソーラーの出力が低下する「PID」現象が大きな問題になった。日本では家庭の屋根に設置するケースが大半で、高電圧の大規模な太陽光発電施設がなく、PID現象は顕在化しなかった。また、高温多湿の条件下で太陽電池システムを高電圧で使うと、太陽電池モジュール表面のガラスに含まれるナトリウムがイオン化して悪影響を及ぼすといわれている。性能低下のリスクは。
④ 根本的な問題の1つは、太陽光発電システムの品質や耐久性に関する検査基準がないこと。品質に関する基準を早急に作る必要があるが、現状は、変換効率とか、低価格化ばかりに注目が集まっており、『品質』が置き去りになってしまっている。ほんの少しばかり効率がいいとか、価格が安いというのは、20年、30年と故障や不具合を起こさず安定的に発電することと比べれば、たいした問題ではない。品質や耐久性の検査基準がないのに保証できるのか。
⑤ ④に関連しているが、産業技術総合研究所による太陽光発電システムの品質や故障・不具合の実態についての調査・研究によると、ソーラー・パネルにしろ、パワーコンディショナにしろ、かなりの故障・不具合が発生しています。太陽光発電システムはメーカーによるバラつきはあるものの、一定の割合で故障や不具合が起こる。
⑥ 太陽光パネルは気温上昇に伴い発電効率が下がると聴いている地域のが、シャープのHPの発電量シミュレーションでは、太陽光パネルの素子温度上昇による損失を以下のように仮定している。
素子温度上昇による損失(12~2月): 10%
素子温度上昇による損失(3~5月、9~11月): 15%
素子温度上昇による損失(6~8月): 20%
素子温度上昇による損失(12~2月): 10%
素子温度上昇による損失(3~5月、9~11月): 15%
素子温度上昇による損失(6~8月): 20%
つまり、真夏には真冬に比べて10%も効率が低下するということであり、実際には、6~8月で平均20%ということだから、7月下旬~8月上旬頃はもっと損失が多いと推測されるが、試算に反映されているのか。