2012/09/01

地域から創る日本の自治~全国自治体政策研究交流会議 広島大会

広島国際会議場で開催された、8月30日の全国自治体政策研究会交流会議、31日の自治体学会、広島大会に参加してきました。

「地域からつくる日本の自治」~広島で描くまちとむらの未来~が大会統一テーマであり、30日は基調講演とパネルディスカッション、31日は13の分科会で議論がありました。まず、全国自治体政策研究交流会議について報告します。

広島県湯﨑知事の基調講演「多様性から活力を生み出す国づくり」で30日はスタート。

湯﨑知事はパワーポイントでこれから日本で起こる人口減少、高齢化都、他の欧米先進国との差異などをデータで示しながら、これまでの経済成長の将来予測が実現できないこと。

そして、人口の首都圏への集中と過疎による人口の偏在。企業、民間資本ストック、社会インフラなどの首都圏一極集中がもたらすリスクやコスト増などの課題から、一極集中はアンサスティナブルであり、集中モデルのパラダイムシフトが必要で、歴史的に見ても常に変化しなければ衰退することを述べられました。

国際社会での多様性についてもデータで示し、多極化と一国多制度における持続的な活力を事例に、日本がこれから目指すべきは「広域自治体の連合体による多極・多様化国家」と主張されていました。

多極・多制度の国家像は賛成ですが、一極集中を成り立たせている日本の縦社会を横社会へと構造改革する必要があります。明治以来続いている強固な縦社会をどうやって改革していくのかが大きな課題です。

続いて、「誰もが活躍できる社会の実現に向けて」をテーマに、広島市松井市長、NPO法人キャリアプロジェクト有田代表理事、(株)ソアラサービス牛来社長の3人をパネラーに、東京大学の佐藤教授がコーディネーターをされてパネルディスカッション。

松井市長からは地域経済の持続的な発展を土台とした雇用・所得の創出とワークライフバランス、有田代表理事からは就職難のなかでの学生と中小企業とのミスマッチの解消とマッチングの可能性とそのための交流活動の実践例、牛来社長からは起業支援のためのネットワーク作りと意識の高い人材づくりなどについて報告がありました。

それぞれにすばらしい活動をされていますが、「誰もが活躍できる社会の実現に向けて」というテーマからは、消化不良のように思いました。

パネルディスカッション終了後、メルパルク広島に移動して情報交換会。ご無沙汰している方と旧交を温めたり、新たに知り合いになって情報交換したり、あっという間の2時間でした。