「肉食の思想」を読了しました。
化学肥料のないはるか昔、ヨーロッパでは麦などの穀物は連作により収量が少なく、パンは贅沢品であったが、牧畜に適していたので、肉や乳製品が主食であった。
日本は雨と気温に恵まれ、連作しても生産性が高い水稲に適していたことと、牧畜に必要な広大な牧草地を確保することができなかったので、肉食は進まなかった。
ヨーロッパでは、子羊や子豚、鶏、七面鳥などが、姿のままで売られていて、丸焼きにされる文化があり、肉食の考え方も日本と大きく違う。
キリスト教が男女の愛に真正面から向かっているのに、日本の仏教が葬式仏教になってしまったのも肉食文化のある・なしが深く関係している。
宗教や文化の違いの多くが肉食に起因するという著者の視点は目からうろこが落ちるほど面白い。是非読んでください。