2014/05/12

日本の原発(フランス見聞録③)

フランス見聞録③

フランスは原発の国。
ロワール川沿いなど農村の近くに原発がありました。






「あなたの住んでいるところは放射能汚染は大丈夫か?」と、
老人に真顔で質問されましたが、
日本の放射能汚染は厳しく糾弾し、日本の原発技術を批判しながらも、
フランスの原発は技術が高いので安全だとしています。
そして、したたかであり、ドイツにも電力を売り、
原発による環境への安全性を宣伝しているようです。

アメリカの東海村事故調査報告書に、「アメリカでは、従業者の不注意などにより放射能汚染は発生するという前提に立ち、汚染の範囲を室外・建物外に広げないためのシステムが用意されているが、日本の考え方は職員教育・研修をしっかりしていれば不注意や規則違反は起こらないという前提に立っており、汚染が発生した場合、汚染の拡大を止めるシステムがない」といったような記述があり、日本はリスク管理ができないとされていましたが、フランスでも日本の原発に対しては同じような分析なのかもしれません。

たしかに、「汚染は発生しない」という安全神話に基づいたシステムは間違っていたと思います。

過日のNHKの番組で、福島の原発には電源が止まっていても稼働する冷却システムが装備されていたが、事故が起きない前提で訓練をしていなかったので、冷却システムを稼働することができなかったことが報道されていました。

津波により電源がなくなったことだけが炉心融解の原因ではない・・・フランスの原発政策はともかく、リスク管理が稚拙な日本人は原発を管理する技術が低く危険だといわれても納得するしかない。