2014/05/09

フランスの教育(フランス見聞録②)

フランス見聞録②
フランスの教育では、幼稚園から留年・飛び級制度があります。

「留年」と聞くと落ちこぼれと考えてしまう人が多いと思いますが、そういう認識はなく、確かに成績不振で留年となるのですが、日本のように学年に必要な学力がなくてもエスカレータ式に学年が上がることのほうがその児童にとって良くないと考えられています。

フィンランドもそうでしたが、小学校入学時から「同学年」=「同年齢」ではなく、欧米の教育システムを勉強すると、むしろ、日本の結果平等的な形態の方が特異であるように思います。

学校教育に期待されている役割や、家庭教育・職業教育についての考え方が大きく違い、すべての児童が習得すべき教育と個別に習得すべきことが明確に区別されているようです。

小学校からやりたいことが決まっていれば、職業学校を選択することもできます。
労働についての考え方や職人文化のあり方が日本とは全く違います

フランスでは教育の考え方が根本から違うので、高校に入学しても、卒業するのは6分の1だそうです。でも、多くの人が自己の適性を考え職業学校や職人のもとで修行するなどしてしっかり働いていて、ほとんど問題はないそうです。

フランスよりも、学校を出てもやりたいことがない、また、社会に出てから(学校・職業)教育を受け直すことができにくい日本の子ども達のほうが不幸かもしれません。