2014/05/26

「いいものをつくれば売れる」頑なに信じて、マーケットを意識しない日本企業の実態(フランス見聞録⑰)

ある日本メーカーが「UVカット」の新商品をフランス向けに開発し、プロジェクトリーダーが自信を持ってフランスに乗り込んできた。

この日本企業の担当をされた方は、「商品は素晴らしい」ということを理解すると同時に、全く売れずに落ち込んで帰国するだろうと同情しながら説明を聴いたそうです。・・・「フランス女性が日光浴を楽しみ、日焼けがステータスになるという基礎的な情報も知らないのだろうか。」

何と、プロジェクトに関わったメンバーは、誰一人としてヨーロッパにすら来たこともなく、日本の女性にニーズがあるのだから「いいものをつくれば売れる」思い込みで商品を開発していたのです。・・・そして結果は予想通り、逃げ帰るように帰国されたそうです

マンガみたいな話ですが、これはまだごく最近の実話で、ほかにもこれに似たアパレルメーカーやシューズメーカーの話も聞かせてもらいました。

最後に、日本企業を担当されている方からの要望です。
「商品を開発する前に、フランスに来て市場を観察・調査をして欲しい。開発する前に意見を求めて欲しい。日本に住んで日本しか知らない日本人のコンサルの助言は役に立たないことを知ってほしい。」



ちなみに、日光浴をしなければビタミンDが体内で生成されません
ビタミンDには、免疫力を高めガン細胞を正常な細胞に戻す作用や、免疫疾患、感染症の予防、カルシウムの代謝を整える働きがあり骨粗しょう症の予防にも効果的、また高血圧の改善、動脈硬化の予防など健康にとって日光浴にはメリットがたくさんあります。

フランス人からは、日差しを極端に避ける日本人女性の姿は理解することができず、異様に映るようです。