ちなみに、発電機本体は170万円で、総額270万円の費用がかかっています。
旧発電機を動かすために発電所が設置されたため発電水流の落差が20メートルあり、リッター水力発電機にとっては3倍の過剰な水量があります。
発電所の200メートル上流にある取水口です。ゴミが入らないように金網でガードされていますが、金網にゴミが付着するためこまめに掃除が必要です。
中間の貯水槽。どうしても砂などが流れてくるので、砂で下流のパイプが詰まってしまわないように一旦水をため、砂を沈下させます。泥抜きパイプも新たに改修されています。
発電所に落水させるタンクです。
旧と新の2本のパイプが並んでいます。新パイプについては、安いものを使い取り替えていくほうがコスト的には良いそうですが、行政から10年保証のパイプを要求され、非常にコストが掛かったそうです。補助金が絡むと高くつきます。
この事例では旧来からの水路を使っているので、新たに取り組む参考事例というにはあまりふさわしくないのではないかとも思いましたが、まだまだ京都府下では実際に稼働している事例がないので、フィールドワークとしては良かったのではないかと思います。
以上でリッター発電機のフィールドワークを終え、福知山市夜久野町畑地区へ移動しました。
畑地区は20の集落が谷に沿って点在する過疎・高齢化が進む限界集落です。
はじめに、府の職員として長年林業に関わってこられた金澤さんから、林業の現状を含めて、地域活性化への思いを聴きました。
区長をされている中島さんから、 地域の現状と課題について、特になぜ地域で小水力発電に取り組もうとしているのか、その熱い思いを聴きました。
25年度には、地区として小水力発電の事業に取り組む計画で、準備に取り掛かろうとされています。
小水力の計画策定に必要な地域の河川踏査と水流量測定について、岡山さんより説明。
流量測定ワークショップ1
流量測定ワークショップ2
流量測定ワークショップ3
地域河川踏査で、支流を上流に向かって調べます。
今回のフィールドワークでは、小水力発電に取り組む前提となる計画を策定するために必要な流量調査などの基礎を学びました。
処理されない間伐材。
河川に覆いかぶさっている間伐材の枝。山林の厳しい現状も拝見しました。