大宮第2小学校区内の社会福祉協議会・住民懇談会に参加しました。
参加者は区役員、民生委員、福祉委員、公民館福祉部など福祉を担っておられる方々でした。「福祉活動を広げよう~地域について語ろう会」こういう案内では、参加すると福祉への理解があると判断されて、すぐに役を引き受けてくれという話になるから、普通の人は参加しないだろうなと思っていましたが、やはりそうでした。
行政は市民協働と言いますが、地域は高齢核家族化が進み、地域経済も衰退基調にあるなかで、かつてのように地域の負担を背負う役職を担える環境にある人は少なく、役職を頼みに来るのを門の前を掃いて待っているような人はいません。
また、昔は人のつながりがあったとよく言われますが、助け合わないと生きていくのが大変だった時代は、同時に個人の自由が制限された厳しい時代でもあり、地域のしきたりが若者組などで共同生活を通して年長者から教え込まれていましたが、近代化のなかで仕事の場と生活の場が分離し人の付き合いが変化するとともに、そういう風習はなくなり、地域に対して共同体としての役割は期待されなくなっていると思います。
福祉の供給サイドからの発想であれこれ言っても、関わっている人が義務感や負担感で動かなければならないのでは長続きするはずもなく、やりがい、楽しさがなければ人は離れていくと思います。
歴史を勉強し直すなかで知りましたが、江戸時代の貧しいなかでも、ただ働くばかりでなく、働く楽しみをつくるために村落共同体が定めた「遊び日」があり、年間100日もある村落が少なくなかったことが分かっています。よく働きよく遊んだ社会が、明治維新後の富国強兵政策のなかで、休みもなく働く社会に変わっています。
地域福祉は大上段に構えるのではなく、参加する誰もが楽しめるものにするべきだと考えています。