この本に取り上げられている黒川村も、湯布院町と同じく、合併してなくなっています。しかし、黒川村の故伊藤村長は有名な方で、強力なリーダーシップをとりながら村職員を育て、地域住民にやる気を起こさせています。
伊藤村長は、データと数字が考えの基本であり、精神主義では人は動かないということを知っています。箱モノではなく、人間に投資をして、民間に派遣するなどいろいろなことを学ばせ、献身的な職員を育て、地域づくりに成功していきます。
また、伊藤村長は、半年から1年にに一度、東京ディズニーランドに行き、あちこち見て回ります。そして、行くたびに何かが変わっていること、少し変えるだけでまた来てみようとリピーターになっていくやり方を、観光に力を入れる以上、勉強しなければならないと言い、少しずつでも観光地として絶えず変化を生みだすことに心血を注いでいます。
大切なのは人づくりです。この本を読めば、8年もトップにいれば人材は育てられること、それがトップの責任であることがわかります。
選挙の時に人材が払底しているという話がありましたが、それは、人を使うことができていないということだと思います。他にも、ある女性の方から「市長が頭が良すぎるから職員がついてこれない。ついてこれない職員が悪いと聴いています。」などといったことを聴かされましたが、組織のトップとして人がついてこない理由が頭が良いというのは・・・・・あり得ない話です。