2012/05/13

産業振興におけるマーケティングリサーチ


 付加価値の高いものづくりが必要だという声を聴きました。しかし、価値の高いものをつくれば売れるという考え方には限界があると思います。

 国家全体の経済活動水準も、生産要素がどれだけあるかとか、技術水準がどれくらいであるかといった供給側(サプライサイド)では決まりません。
 
 国家全体の経済活動水準は、国家戦略で生み出される市場の需要の大きさで決まります。需要が少なければ当然生産水準は低くなり、生産に見合った市場需要の創造ができなければ、生産余剰によるデフレ不況になります。

 韓国は、自国の市場が小規模であったため、需要を戦略的に国外に求め、現地の徹底したマーケティングリサーチを行い、消費者のニーズに即した物をつくり成功しましたが、日本は国家戦略が描けないまま市場が縮小しています。

 同じように、自治体の産業振興においても、需要に関する視点が不可欠であり、マーケティングリサーチが必要だと思うのですが、多くの場合不足しており、京丹後市においても不足しています。

 宮城県地方には、「貧乏人が20軒あれば店屋が成り立つが、金持ちが20軒あったのでは店屋がつぶれる」ということわざがあったそうです。

 これは、貧乏人の20軒は借りて使って金のできた時に支払うため、品ぞろえが少なくて少々高くついても、近くに店屋があることが便利なのですが、金持ちは遠くの大きな店へ買い物に行ってしまうため商売にならなかったということで、昔から、買う者(需要側)のありようによって売り手(供給側)は規定されることを物語っています。

 京丹後にはいいものがたくさんあるというだけでなく、マーケティングリサーチに力を入れることが必要だと思います。