「和食の知られざる世界」を読了しました。
みなさんもご存知のように「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されました。しかし、登録された「和食」が日本人の食における様々な社会的習慣で、日常生活に溶け込んでいるカレーライスやラーメン、ナポリタンのように日本独自にアレンジされたメニューについても「和食」という定義で登録されていることを知っている人はほとんどありません。
著者の辻芳樹さんは辻調理師専門学校の校長ですが、12歳で渡英して15年間海外で暮らし、海外で「和食」が海外で実際にどのように受容されているかを熟知されており、世界の柔道の中心がいつの間にか日本からフランスへ移てしまったように、日本国内で本物の「和食」が生き残れるのか不安を持っています。
歴史を振り返れば、中国や西洋から入ってきた料理を日本人に合うように変換してきたのが「和食」であり、技術も学んできたはずですが、いつの間にかガチガチになってしまって「和食」の世界の潮流から日本が置いてきぼりにならないように、グローバルな視点から和食を見つめなおす必要性などが書かれています。参考になりました。
(Face Book1月4日より)