ワーカーズ・コレクティブ、みんなが出資者でもあり経営者でもあり労働者でもある。
地域の中に仕事をつくり、協同で出資して働く場をつくり労働する。企業誘致や既存産業の雇用拡大が難しく、新たな企業も限られるなかで、これも働く場をつくるひとつの方法だと思う。
本書では、介護、学童保育などの事業が、新しい公共の担い手として紹介されているが、経済性は心もとなく、取り上げられている事例の中には、職員に給料を払うのに苦労しているものもある。
本書では取り上げられていないが、ワーカーズ・コレクティブを生み出した原点はスペイン・バスク地方にあるモンドラゴン協同組合である。
モンドラゴンでは、生産協同組合から農業・消費・金融関連など生活の全域をカバーしたさまざまな協同組合が運営されていて、大学までも運営していて、イギリスやイタリア、アメリカでも定着していると聴いている。昨年モンドラゴン大学料理学科(クリナリーセンター)は視察させていただいている。