2011/09/09

決算審査(5日目)

 商工費の審査。あんしん雇用環境づくり事業や、あんしん借換資金等利子補給事業などの雇用を支える事業については、提出された資料を見ても、京丹後市における非自発的離職者は北部他市に比較して少なく、効果がありましたが、地域経済は依然として厳しい状況にあり、金融円滑化法の期限を迎える来年度以降が心配になります。

 観光においては、宿泊客が平成10年代前半の60万人前後をピークに減少を続けています。平成22年度の宿泊者数は35万9,698人で、ピークから40%も減少しています。

 長い間、夏・冬型の観光からの脱皮、四季を通じた展開が必要といわれ、取り組みが進められてきましたが、宿泊客の減少率から見る限り、今まで強いとしてきた夏と冬についても、宿泊客の視点に立って観光地としてのあり方を見直す必要があると思います。

 特に、平成20年から2年間で宿泊者は10万人減少しています。リーマンショック以降の不況の影響もありますが、平成10年代後半からの減少傾向の延長上にあり、減少の原因分析をしっかりして対処していかなければ、効果は現れないと思います。また、観光客の志向するニーズとホテル・旅館が提供するシーズにずれがないかなど、消費者視点からの見直しが必要です。

 審査でも指摘しましたが、観光振興課が所管する指定管理施設も老朽化が進んでいますが、国の臨時的な交付金事業があったので全体で約5,000万円の予算が付けられ修繕がなされていますが、観光施設全体でのトイレの水準はまだまだです。

 平成22年度の観光施策においては、特徴的なものとしてインバウンド(海外からの観光客誘致)推進事業、ジオパーク推進事業がありましたが、これらの事業は、あくまでも補助動力であり、主動力がその能力を発揮しなければ、減速(減少)を止めることはできないと思います。