2011/06/15

議案第2号京丹後市定住促進住宅条例の一部改正に反対(産業建設常任委員会)

 3月議会に提案があり、産業建設常任委員会に付託されていた議案第2号は、委員会の審査において「議案を取り下げて出し直すことを含めて検討すべき」として、執行部内の検討結果を待つため継続審査としていました。

 定住促進住宅は、過疎法の指定を受けている旧丹後町が、合併前の平成12年度に過疎かが止まらない丹後町久僧地区に、若者の定住促進のため10年後に入居者が買い取ることを前提として3戸を整備したもので、10年が経ち入居者が買い取るはずでしたが、買い取りの確約書が金額が明示されず法的に無効なものであること、建築単価が高く10年間の家賃を差し引いても購入価格が市場価格よりも高いこと、10年間に経済情勢が大きく変わり経済的に買えない方もあることなどから、提案時には1世帯の退去も決まっており、問題を取り繕った改正案が出されました。

 付託前の本会議でも多くの質疑がありましたが、私も付託後においても厳しい指摘をしました。
 まず、また10年後に入居者が買い取ることを前提に入居者を公募することは無理があること、条件不利地域だから家賃を低くしていたが、改正により他の公営住宅との公平性を考えて家賃を上げるなら当初の目的である条件不利地域の定住促進から逸脱すること、条件不利地域定住の政策として差別化すべきであることなどから、この改正案を可決することは将来的に空き家となる懸念が強くあり賛成できないが、入居を継続されている2世帯のことを考えて否決も問題があると思うので、議案を取り下げて再提案をすることを提案者が持ち帰って協議すべきとして、協議検討の間は継続審査としました。

 本日、委員会に検討結果の説明があり、全市的な課題もあるため具体的な再提案までには至らなかったとのことであり、議案取り下げもなく、さらに継続の間に1世帯が退去されたとのことであり、意見交換の後、反対討論のみで賛成する議員は一人もなく否決となりました。

 この議案には問題点が多く、政策のあり方をしっかり考えなおしてもらう必要があります。