2011/06/12

電車の中で読んだ本2

東京への行き帰りに5冊の本を読みました。(「地域の再生は矢祭町に学べ!」は4年ぶりの再読です。)
 なんとしても人口を増やしていくんだという人もいますが、京丹後市の人口の減少は今日に始まったことではなく、また、これまでも長期にわたって過疎対策・辺地対策がなされてきましたが、人口の減少に歯止めはかかっていません。

 京丹後市は人口の社会減だけではなく、出生児数が死亡数を下回る人口の自然減の状態が続くなかで、高齢化率が上昇している少子高齢社会です。ないものねだりをするのではなく、持続可能な観点での地域づくりはどうすべきかを考える参考とするために、5冊の本を選んで持って行きました。

 また、全国から反物が京都に集められますが、そのうちの80%が関西国際空港に運ばれベトナム、中国に送られ、着物に仕立てられています。すでに、日本人しか着ないであろう着物を仕立てられる人材は日本におらず、着物を仕立てられる人材を養成するシステムもなく、産業の空洞化だけでなく支える人材の空洞化が起きており、単なる空洞化批判は意味がない状況にあります。

 そして、農業においても、食糧自給率の向上が言われていますが、耕作放棄され荒れてしまった農地で農業生産を軌道に乗せるだけの資本を持った就農ができる人材の確保はできておらず、養成が必要となっています。時間はかかるでしょうが、これからの地域社会・産業を考えた人材の育成と投資が必要です。