地理的には京都府でいうと福知山市のような交通の要衝の地で、九州北部での地の利がよいようですが、それでも、この5年間で人口は3,000人減少して71,000人となっています。
今回はグリーンツーリズムを中心に観光振興の取り組みを研修しました。日田市の観光宿泊客は平成12年のサッポロビール工場のオープン時の130万人をピークに40万人まで減少しています。
これは、その後、九州北部にキリンビール工場、アサヒビール工場が立て続けにオープンし、観光客が分散したことにあり、日帰り客も平成17年の661万人から466万人まで、5年間で195万人減少しています。夕張市の失敗がそうでしたが、箱物で人を呼び続けるのは難しいことを感じました。
グリーンツーリズムについては、ウメ農家が多く、都市との交流事業を行ってきた旧大山町の小切畑グリーン・ツーリズム研究会が平成14年設立と最も古く、その後3地区が加わって、それぞれにパンフレットが作成されています。農家民宿は現在19軒あり、春から秋までの受け入れで平成22年度実績は1298人ですが、そのうちの811人は教育体験旅行との説明でした。昨年まで、県が補助事業を続け、市は補助していないとのことでした。
他にも、三隅川、天ケ瀬温泉や食を活かした観光振興、コンベンションの誘致、祭りの振興と見直しの取り組みをされており、なかでも、日田川の川開き観光祭(花火)は2日間で25万人がおとずれるとのことでした。
次の「木の花ガルテン」では、、まず農家レストランで昼食をとり、その後、大山町農業協同組合の三苫参事から、説明を受けました。「木の花ガルテン」は、平成2年に直売所をオープンし、平成13年に農家レストランをオープンしており、今では7か所に店舗があり、出荷農家は3500人、年間購買客は240万人、16億円を売り上げています。
直売所、レストランのパターンは全国どこに行っても一緒でこの仕組みは行きついたとの思いで、3年前に山を15ヘクタール購入し、食への思いのある人を囲い込む次の展開を進められています。旧大山町の農協が、合併することなく単独でしっかり活動しているからできることでもあり、京丹後市においては、農協に代わるシステムについて考える必要があると思いました。