早稲田大学大学院公共経営研究科は3年前から、京都府下の地域再生に入っています。2年前に北部に来られた際には、北川教授と会食会にも参加させていただきました。(北川教授には清渓セミナーの実行委員として、三重県知事時代と早大教授になられてからと2回お世話になっています。)そして、昨年からは和束町にフィールドワークに入り、地域力再生の新たな提案を行う京都講座を開催しています。
きょうは、府庁で、今年度の京都講座の締めくくりがあり、参加してきました。早大北川教授の講義では、地方制度改革のなかで30年先を見据えた持続可能な街づくりが必要であり、そのためにはルールを明確化するために自治基本条例と議会基本条例は必要不可欠なツールであると話されていました。
学生からの政策提言では、学生がA班、B班に分かれ、地域ブランドの確立と交流人口増加について提言を発表しています。和束町では過疎高齢化が進んでいますが、学生の聞き取り調査では、このままでいいと思っている人、できない理由を探している人が多く、まず、住民の意識を変える取り組みからスタートする必要があり、覚悟のないところに発展はないのですが、それ以前にばらばらの意識が問題として捉えられていました。これは、おおかれすくなかれどこでもおなじようにかかえているもんだいだとおもいます。
そして、学生の提言に対して振興局長と、和束町長のコメントがあり、最後に山田知事による京都講座の総括がありました。
上からの地域再生では、補助金などの支援が切れると終わってしまいます。地域が自覚して内発的にやって行くしかないのですが、ほとんどの地域で地域内の意識はまとまっておらず、お任せ主義で当事者意識さえもない人もおられます。まず、意識を変えていくという考え方も理解できます。
しかし、人口減少の現実に書きましたが、現実の人口の動きは、馬路村や上勝町の例からも、地域再生、定住人口の増加といった自治体の活性化の取り組みを反映するわけではないと思います。根本的に考え方を変える(パラダイムチェンジ)必要があると思います。