22日、アグリセンター大宮でグリーンツーリズム推進セミナー「農家民宿の魅力」講演会がありました。
最初に、綾部市の農家民宿「素のまんま」の取材テレビ番組のDVD が写され、その後、農家民宿を開かれている芝原きぬ枝さんが登壇されましたが、その語り口には人の良さが自然にあふれていました。芝原さんは、国の「農林漁家民宿おかあさん100選」に認定されています。
農家民宿「素のまんま」は、築100年の農家で、芝原さんが農業をしながら一人でされています。また、農家民宿をするために家の改装はされておらず、あるものを使っておられ、昔ながらの五右衛門風呂に薪を焚いておられます。
芝原さんは、「里山ねっと・あやべ」のスタッフ塩見さんに勧められたことがきっかけで、平成14年から農家民宿をはじめられていますが、そのことは、塩見さんの著書「半農半Xという生き方」にも紹介されています。
「『広い家に一人だから、都会の人が遊びに来てくれればいいのに』と何気なく漏らした芝原さんに、私は農家民宿を勧めた・・・芝原さんは自宅に『素のまんま』という屋号をつけた。『そのままのあなたでいいのです。本来の自分になれますように』という願いが込められている。いわば、『宿の女将』である芝原さんも一切飾らず、普段のままで旅人を出迎える。・・・・芝原さんとの話が楽しくてリピーターになる人も少なくない。・・・芝原さんは、広く古い家、五右衛門風呂、里山の自然環境、そして、社交的で人が好きな性格など『あるもの』を活用して都会から人を呼んでいる。」・・・詳しくは著書をお読みください。
「素のまんま」は、「里山ねっと・綾部」が窓口となっており、芝原さんは安心して受け入れができ、訪れる人も窓口があることで安心できると思いました。
また、芝原さんの話では、訪れる人の20~40代が80%、幼児や小学生が10%で最初から若い人がずっと多いということでしたが、ネットでなるほどと思った体験記があったので引用します。
引用・・・・・・
宿泊して農家民宿の魅力がどこにあるのか、はっきりと分かりました。それは、おかあさんの人柄に尽きます。到着時に満面の笑みで迎えていただき、子供への接し方も相手の目線で応対する姿勢をはっきりと感じられました。一泊という短い時間にも関わらず、子供が非常になついたことがおかあさんの人柄の良さを示す何よりの証明であると思います。
このおかあさんにまた会いたい応援したいと思い、毎年訪れているリピーターもいるようです。旅行業界では全体のパイが縮小する中、ホスピタリティ( おもてなし) を重視し如何にお客の満足度を上げリピーターを確保するかが求められていると言われています。このおかあさんは、これまでの自然と共に生活する厳しい実体験を通じて、人としてあらゆる物事に感謝するという慣習を身に付けられており、誰に教えられるわけでもなく自然とおもてなしの心を持たれています。
・・・・・引用終わり
きょうは、グリーンツーリズム推進セミナーでしたが、農家民宿を訪れる人は何を期待しているのか、なぜリピータとなるのかを見誤ってはいけない、「素のまんま」のように身に着いた本物であることが必要だと思いました。
開会の行政のあいさつでは、アンケートなどから団塊の世代が農業体験ニーズが高いということを話されました。それはそれで間違いではないことでもありますが、団塊の世代内の資産格差はひどく、余裕のある方は限られており、年金不安が強いことも知っていなければならないと思います。