日経ビジネスの最新号が発行され、特集として「数字が語る ニッポンの六重苦 日・米・韓企業財務徹底分析」が掲載されています。特集の見出しのみ引用します。
一般的には円高の為替差損が強く言われていますが、より問題なのは①と③だと思います。
韓国の法人税が低いだけではありません。フィンランドやスウェーデン、デンマークなどの福祉国家では、高い税負担を国民に課していますが、企業に対しては、福祉の源泉となる国富は企業活動から生み出され、企業の活力を政府は減ずるべきでないという政策意図から実効税率は20%台となっています。EU統合後は、EU全体での法人税などの企業負担を引き下げ、国際競争力を発揮していますが、日本企業はハンディキャップを負っています。
④は、新興国での弱さとしていますが、家電関連ではEUにおいても韓国製品のシェアは30%を超え、自動車においても現代がシェアを伸ばしています。以前
日立のテレビ自社生産撤退に思うに書きましたが、フランクフルトをはじめ海外では、韓国メーカーの広告が占めており、市場のデータをした重視の戦略を進めています。日本企業のステータスはかなり落ち込んでいます。
また、投資効率と雇用の硬直化については、失われた20年のもたらした問題もあると思いますが、日本が企業にとって、コスト高の構造が強く、国際競争に極めて不利になっていることを認識しないといけないと思います。
これからやってくる超高齢化社会における福祉の源泉を生み出す企業活動において、活力を生み出すための政策が必要です。